岸田文雄首相は25日、首相官邸で記者会見し、ロシア軍がウクライナに侵攻したことを受け、ロシアの個人・団体への査証(ビザ)発給停止▽金融機関を対象とする資産凍結▽半導体など汎用(はんよう)品の輸出規制-の3項目の制裁強化策を発表した。首相は今回の措置について「G7(先進7カ国)をはじめとする国際社会の連帯の強さを示すことができる」と強調した。G7で足並みをそろえ、対露包囲網構築を推し進める。
首相は会見でロシア軍によるウクライナ侵攻について「明白な国際法違反だ。国際秩序の根幹を揺るがす行為として、断じて許容できず、厳しく非難する。わが国の安全保障の観点からも決して看過できない」と重ねて訴えた。
ウクライナ情勢の緊迫化で原油供給が滞る事態が懸念されることに関し、「エネルギー安定供給に直ちに大きな支障を来すことはない」としつつ、国際協調での備蓄放出などを機動的に講じると述べた。
原油価格の高騰を抑える追加対策として、激変緩和事業を「大幅に拡充、強化する」と表明。価格上昇が続いた場合、ガソリン税の一部を軽減する「トリガー条項」の凍結解除も含め「あらゆる選択肢を排除することなく検討する」と述べた。
北方領土問題については「日本の立場は変わらない」とした上で、領土交渉への影響については「現時点で予断することは控えたい」と述べるにとどめた。
また、台湾への軍事圧力を強める中国を念頭に、今回の軍事侵攻は「欧州のみならず、アジアを含む国際社会の秩序に影響する大変深刻な事態だ」と訴えた。
首相は23日、第1弾の制裁措置としてウクライナ東部の親露派支配地域の関係者を対象とする査証発給停止と資産凍結などの3項目を発表した。
首相、対露追加制裁を発表 半導体の輸出規制など
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