ベラルーシ当局は23日、ギリシャの首都アテネからリトアニアの首都ビリニュスに向かっていたアイルランドの航空会社ライアンエアの旅客機をベラルーシの首都ミンスクに強制着陸させ、同国の反体制派ジャーナリスト、プロタセビッチ氏を拘束した。同国はミグ29戦闘機を発進させ、着陸まで誘導。イタル・タス通信などが伝えた。
同国では昨年8月の大統領選で6選を果たしたと主張するルカシェンコ大統領に対し、選挙で不正があったとする住民による大規模な抗議デモが発生。政権側は多数のデモ参加者を拘束し、野党側指導者を国外退去や刑事訴追の対象とするなど弾圧を強めている。
プロタセビッチ氏は同国の独立系メディア「Nexta」創設者。タス通信などによると、同氏は国外を活動拠点に、大統領選後に強まったルカシェンコ政権の独裁体制に批判的な報道を展開。ベラルーシ当局は同氏を「過激派」に指定し、行方を追っていた。
旅客機には乗客100人以上が搭乗。ベラルーシ当局は着陸を命じた理由を「機内に爆発物があるとの情報があった」と説明したが爆発物は見つからなかった。旅客機はその後、ビリニュスに向かった。
欧米諸国は、ベラルーシ当局がプロタセビッチ氏を拘束するために虚偽の理由で強制着陸させたとみて、批判を強めている。
ブリンケン米国務長官は23日、「ルカシェンコ政権による衝撃的な行為は米国民を含む乗客の生命を危険にさらした」と非難し、プロタセビッチ氏の即時釈放を要求。欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長も「違法行為。ハイジャックだ」とし、責任者への制裁の必要性を主張した。(モスクワ 小野田雄一、ワシントン 黒瀬悦成、パリ 三井美奈)(映像提供 ロイター)
ベラルーシ当局 民間機を強制着陸、乗っていた反体制派ジャーナリストを拘束
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