思わず言葉を失う抜けるように青い空、エメラルドグリーンに輝く海に浮かぶ白砂の浜-。目の前に広がるのは、まさに「南の楽園」だった。
鹿児島県の最南端に位置する与論島は、サンゴ礁が隆起してできた周囲約23kmの小島。その沖合約1.5kmに、春から夏にかけて大潮の干潮時にだけ現れる幻の砂州がある。「百合ケ浜(ゆりがはま)」と呼ばれ、楽園の主役のような存在だ。
島の東にある大金久海岸からボートで5分ほど。誰もが絶景に息をのむ。百合ケ浜が見られるのは1日3-4時間と短い。が、幻といわれるゆえんはそれだけではない。
島はサンゴ礁に囲まれており、浅瀬の岩場に砂がたまった場所が百合ケ浜となる。大きな台風が来ると、砂はあちこちに飛ばされ地形も変化する。こうなると、百合ケ浜は形も場所も大きさも変わり、全く同じ姿を見ることはない。
また、堆積具合で砂州にならないこともあり、昨年は一度も現れなかったという。今年は一転して絶好のコンディション。8月に百合ケ浜が見られるのは6-8日と、19-22日の7日間だ。
与論島はかつて「日本最南端の島」として人気を集めていたが、沖縄の本土復帰以降は旅行客が減少。百合ケ浜が人であふれることも少なくなり、楽園の絶景を独り占めできることもある。
探訪 南の楽園 独り占め 与論島の百合ケ浜
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