真っ暗闇の中、ヘッドライトの小さな明かりを頼りに洞窟の奥へと進む。時には石のわずかな隙間を腹ばいで、あるときは腰まで水につかりながら1時間半ほど歩くと、水の流れる音がする大きな空間に出た。入り口から約600m、深さ約30m。ガイドスタッフが数カ所にライトを置くと辺りがほのかに照らされ、神秘の世界が姿を見せた。
鹿児島県の沖永良部島にある「大山(おおやま)水鏡洞(すいきようどう)」。島で一番高い大山(標高245m)の東部から海へと向かう鍾乳洞で総延長10km超。全国でも2番目の長さを誇る。内部ではつららや柱状の鍾乳石と、豊富な地下水が美しい景観を作り出している。照明や歩道などはなく、人の手が入っていない自然のままの洞窟だ。
沖永良部島では大小約300の鍾乳洞が確認されている。3年前、一般の観光客が洞窟を探検する「ケービング」を楽しめるようにと、ガイド団体を発足させ、新たな観光スポットとして売り出している。現在は「沖永良部島ケイビングガイド連盟」と「沖永良部島ケイビング協会」の2団体が活動しており、昨年は約500人が神秘的な地底探検を楽しんだ。
ガイド連盟の賀来裕二会長は「ワクワクできて緊張感もあって達成感も得られる。コースにはバリエーションがあり、体力の有無などで選択も可能。老若男女で楽しめる」とアピールする。
探訪・鹿児島県沖永良部島・大山水鏡洞 闇に浮かぶ神秘の世界
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