うっそうと茂る森の中を渓流に沿って歩く。木漏れ日と冷たい空気が気持ちいい。約1.2キロの遊歩道を歩くこと20分。突然、視界が開け巨大な滝つぼが姿を現した。
日本本土最南端の町、鹿児島県南大隅町にある「雄川(おがわ)の滝」は、江戸時代の書物にも紹介されている名勝。だが、少し前までは訪れる人がほとんどいなかった。町の中心部を流れる雄川の上流にあり落差46メートル幅60メートルを誇る。幾何学模様のような造形の岩から流れる伏流水と、エメラルドグリーンの水面が特徴的だ。
南大隅町によると「昨夏までは地元住民も含め訪れる人は皆無だったが、急に人気に火がついた」という。きっかけは地元の銀行が昨年作ったカレンダー。見たこともない美しい滝に町への問い合わせが急増。インターネット上で口コミも広がり、ひと目見ようと観光客が集まった。
これまで、人が立ち入らなかった大きな要因はアクセスの悪さ。県道から滝に続く約5キロの道は幅が狭く、車のすれ違いもままならなかった。観光客が押し寄せた昨年夏は渋滞も発生した。
現在、道路の拡幅工事が急ピッチで進む。作業の関係から10月までは土曜、日曜日と祝日に限り立ち入りが可能という。さらに、遊歩道の整備や展望スペースの設置も検討されている。
探訪 雄川の滝 鹿児島県南大隅町 いきなり人気は全国区
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