「コーッ、コーッ」と雪原にタンチョウの鳴き声が響く。整列し風にのって次々と舞い降りてくる。飛び上がったり、大きな羽を広げクルクルと舞う求愛のダンスー。
北海道鶴居村にある2ヵ所の給餌場「鶴居・伊藤タンチョウサンクチュアリ」と「鶴見台」では、タンチョウを保護するため、エサが不足する冬場に、トウモロコシを与えている。多いときでは400羽近いタンチョウが訪れる。
「クルッ、クルッ」と鳴き声が聞こえ、数羽のタンチョウが夕日を横切った。鳴き声が大きくなると、20-30羽の群れが一斉に飛び立ち、綺麗なV字編隊を組んで、頭上を越えていった。
午前3時過ぎ、ねぐらとなっている雪裡川にかかる橋の上に、200人を超えるカメラマンが集まった。温度計はマイナス19度を指している。
川岸にある木々は霧氷に覆われ、満月の明かりに照らされている。立ち上る川霧が揺れ動いている。
片足を上げて丸くなって寝入る群れ。しばらくすると一羽が羽を広げ、静寂を切り裂くように大きな鳴き声をあげた。
日の出とともに、川岸の霧氷が赤く色づき、キラキラと輝く。川霧の中に鳥たちの目覚めがあった。
川を見下ろす高台「望鶴峡」に上がった。眼下には、厳しい冬の景色が広がり、大きく羽を広げ飛び立つ鳥たちの姿には、雪原、霧氷の白さにも負けない美しく生きる姿を感じた。
◇撮っておき!メモ
釧路湿原の北西部に位置する鶴居村。特別天然記念物タンチョウの生息繁殖地となっており、毎年11月頃から3月頃まで、村内にある給餌場やねぐらを行き来する様子を見ることができる。
【撮っておき!日本】タンチョウ 北海道鶴居村
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