「ガタンゴトン、ガタンゴトン…」。JR只見線の名所、第一只見川橋梁(きようりよう)(福島県三島町)を渡るディーゼルカーの音が雪化粧した山あいに響く。鏡のような川に映り込んだ逆さになった車両が、橋の上の列車と一緒に水面を横切っていった。
只見線は会津若松駅(福島県会津若松市)と小出駅(新潟県魚沼市)をつなぐ総延長135.2キロの〝絶景の秘境路線〟。中でも長さ174メートル、アーチ型の上路トラス橋は、地元特産の桐の花と同じ薄紫色に塗られ人気を集めている。
平成23年7月の新潟・福島豪雨で只見線は鉄橋3本が流失、盛土崩壊なども相次ぎ会津川口~只見間約28キロは今も不通のまま。東京電力福島第1原発事故も影響した。事故現場と三島町は約120キロ離れているが、会津地方一帯は観光客が一時激減。今も震災前の7割程度という。
それでも、JR東日本のテレビCMに採用されたり、中国メディアに「世界で最もロマンチックな鉄道」と紹介されるなど、只見線の客足は徐々に戻りつつある。三島町では人気の撮影地も観光資源と捉え、橋を見渡せる場所に展望スペースを整備した。新緑や紅葉、雪景色など四季折々の表情を狙って繰り返し訪れる写真愛好家もいる。
被災地から・JR只見線 不通にも風評にも勝る絶景 福島県会津地方
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