日が沈み、あかりのともったレインボーブリッジ(798メートル)が、王冠のように輝き夜を彩る。見慣れた東京の雰囲気とは少し違う風景の先に、ライトアップされた台場の街並みが広がっていた。
東京都港区の芝浦地区と臨海副都心・台場地区を結ぶ橋は、正式名称を「東京港連絡橋」といい、開通したのは平成5年8月。数々の映画やテレビドラマ、アニメの舞台になり、東京湾岸エリアのシンボルになっている。
海面から橋までの高さは52.4メートル。2重構造になっており、上を首都高速11号台場線が走り、下には新交通「ゆりかもめ」と臨港道路海岸青海線、遊歩道が通る。無理なく高低差を稼ぐため、ゆりかもめと臨港道路は芝浦側ではループ構造になっている。日本でも極めて珍しい海上設置のループ橋は、直径約270メートルのほぼ真円を描く。平日の交通量は平均約3万6000台、平成25年度は約1183万台が通行した。
遊歩道の長さは約1.7キロメートル。東京タワーや東京スカイツリー、台場公園に臨海副都心、工事が始まった東京五輪会場予定地などが次々と目に入った。ゆっくり歩いて30分ほどで芝浦側に着いたが、その間、多くの外国人に出会った。不思議に思って聞いてみると、外国人旅行者向けのガイドブックやインターネットサイトで「東京のお勧めスポット」として掲載されているという。
確かに「台場は江戸時代にペリーの黒船来航に備え、築いた砲台があった人工島の要塞」「ショッピング施設や日本式温泉施設があってにぎわっている」などと、一帯が細かく紹介されていた。その中には「夜は電飾船が往来し東京で最もロマンチックな場所のひとつ」との記述もあった。イルミネーションに彩られた屋形船が橋の下を行き来する夜景。外国人向けの観光ガイドに、慌ただしい日常の中で見落としていた、東京の魅力を教えられた思いだった。
探訪 湾岸の夜を彩る海上ループ 東京・レインボーブリッジ
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