遠くのロボットが操縦者と同じ動きで作業し、操縦者は機械を通してロボットの〝五感〟を共有する―。開発が進む着用型(ウエアラブル)機器が、人間の能力や感覚を無限に広げようとしている。
「起動します」かけ声とともに電源を入れると、高さ約1メートルの人型ロボットが、ヘルメットや手袋を着けた操縦役の学生と同じポーズをとった。ロボットの〝視界〟は、学生が身につけたヘルメット内に立体画像で表示され、学生が物を握る動作をすると、ロボットが目前のペットボトルを5本の指で器用に包みこんだ。
自動ドア用センサーなどを製造する旭光電機(神戸市)と、千葉大が共同開発したウエアラブルのロボット遠隔操縦システムだ。背負った約50センチ四方の制御装置から、両手と頭に伸びた4本のチューブや、手袋内の複数のセンサーが、操縦者の動きを感知してロボットに指示を出す。
千葉大の並木明夫准教授は「人間の動きの再現に加え、ロボット自体が考える能力が重要だ」と語る。例えば、人間の細かな反応から動きを予測するプログラムを入力して操作時の時間のズレをなくし、動く対象物を操作する場合でも、違和感なく扱える。3年以内の実用化を目指す。
「ロボット遠隔操作システム」開発 進化する“お家芸”世界を牽引
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