六甲山の上でアートのある風景が楽しめる「六甲ミーツ・アート芸術散歩2015」が開催されている。総勢31組のアーティストが11の会場で趣向をこらした作品を展示している。11月23日まで。
まず、六甲ケーブル山上駅天覧台の宿題工作展(イラストレーター、安齋肇や漫画家、朝倉世界一、しりあがり寿ら9人からなるユニット)が出品した「スーパー大宇宙~宇宙で見つけたものを工作しなさい。」が良い味だ。
作品タイトルにこたえる工作を各人が行い、展示作品には「先生」役のタレント、松尾貴史や安斎育郎・立命館名誉教授らの手書きの講評がつく。たとえば、縄文式土器の形にウルトラマンの色彩を味付けした、しりあがりの「宇宙土器」。本人の説明は「太古、宇宙で栄えた文明が残したと思われる火炎式土器」。松尾の講評は「どきっとしました。シャレでなく」。
26点の工作で楽しんだあと、8年ぶりに公開された旧六甲オリエンタルホテルの「風の教会」で八木良太の「Echo of Wind」を体感すると、その荘厳さが引き立つ。建築家、安藤忠雄氏の設計になるコンクリート打ちっ放しの建物はいまも抜群の音響効果をもち、7つのスピーカーから流れる音が和太鼓のように聞こえてくる。
六甲オルゴールミュージアムにある日野田崇の「世界を肯定する」や六甲カンツリーハウスの三宅信太郎の「ドンキー」などのオブジェは子どもたちにも受けそうな愛らしさ。
同じくカンツリーハウスの高橋信雅が描くトリックアートは、いかに視覚によって脳がだまされるかを教えてくれる。
六甲ガーデンテラスの森太三の「関係のベンチ」はやわらかい色のついた廃材でベンチを作った。腰掛けて雄大な景色をながめるあなた自身が彫刻となる仕掛けだ。
6年目を迎えた今回の企画を、総合ディレクター、坂本浩章・彫刻の森文化財団環境芸術担当部長は「おとなしいけれども、質の高いものになった」と語る。自然に対する理解力の高い作家がそろった今回、すっとアートがからだのなかに入ってくる。(文 正木利和、撮影 南雲都)
「六甲ミーツアート芸術散歩2015」が開幕
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