夜明け前、空が蒼みを帯びるにつれて、朱色の鳥居が浮かび上がる。霧でかすむ湖面にさざなみが立つ。
陽が昇り白色の空へと移り変わるまでのわずかな間、この時を逃すまいと、シャッターを切り続けた…。
年の初めは、すがすがしい時を過ごそうと琵琶湖畔を訪ねた。目指すは近江最古の大社「白鬚(しらひげ)神社」(滋賀県高島市)にある「湖中大鳥居(こちゅうおおとりい)」。湖に立つ大鳥居越しに昇る太陽が人気を集める。
「寒さが増す1月末から2月の晴れた朝に見られるオレンジ色の太陽はとても神々しく感じます」と話すのは、宮司の高橋敬一さん。
「私もあやかりたい」。と、願うが日ごろの行いのせいか厚い雲が空を覆って、チャンスに恵まれない。
待ちに待った日の出を拝めたのは、取材最終日の5日目だった。朝焼けに染まる雲の切れ間から、ゆっくり昇る太陽が湖面に映り込み〝光の道〟を生み出していく。
朝日を受ける「湖中大鳥居」は、心に残る美しさだった。だが、霧にかすむ鳥居もまた、ひと味違う絶景を見せてくれた。
これまで多くの人たちを魅了してきた光景は、変わることなく続いていく。
□撮っておき!メモ
琵琶湖の西側に位置する白鬚神社は、白いあご鬚をたくわえた、猿田彦命(さるたひこのみこと)を御祭神とし、全国に約300ある白鬚神社の総本社。近江最古の大社として信仰を集める。
湖中大鳥居は、昭和56年の再建。湖面からの高さ12メートル、柱間が7.8メートルで、土日には日没から2時間ほどライトアップされる。
【撮っておき!日本】白鬚神社 滋賀・高島市 幻想の大鳥居 神思う時
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