「ゴー」という重低音を響かせて、海上自衛隊の巨大ホーバークラフト「エアクッション艇」が海へ向かう。スロープから着水すると水しぶきが立ちのぼる。広島県江田島市で行われた「第1エアクッション艇隊」の輸送訓練を取材した。
エアクッション艇は全長約24メートル、幅13メートル。50トンの搭載能力を持ち、最高時速は90kmに達する。ホーバークラフトは、港や桟橋がない砂浜などに上陸でき、人員や物資を輸送できる。
訓練では、関西電力の電源車や高所作業車などを輸送、地震などの大災害にも備える。
海上自衛隊には、6艇のエアクッション艇があり、おおすみ型の輸送艦3隻に2艇づつ搭載する。
平成25年のフィリピン台風では、大きな被害を受けて、普通の艦船が接岸できない海岸から、陸上自衛隊の衛生班を送り込んだ。
田中啓之1等海尉(40)は「近くの避難キャンプの子供たちが驚きとともに暖かく迎えてくれた」と話す。
「高い運動性能を有するエアクッション艇ですが、風や波の影響を判断して正確な進路を決めることが重要」と田中さん。
さまざまな輸送手段を確保する自衛隊。災害や有事に対する備えを着実に進めていく。
28年6月3日取材
「自衛隊のいま」迫力の航行!海自エアクッション艇
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