どんよりと空を覆っていた雲が緩やかに流れ去ると、見頃を迎えた桜並木の間から富士山が白い姿を見せた。その予想外の大きさに驚いた。陽の光が満開間近の桜を照らすと「わぁー」と周囲から歓声が上がる。まさに「日本の春」。そんな風景が目の前に広がった。
山梨県忍野村(おしのむら)を流れる新名庄川(しんなしょうがわ)の両岸には約200本のソメイヨシノが並ぶ。川の下流には富士山が位置し、春には桜と富士山の共演が楽しめることから人気の花見スポットになっている。村の標高が900メートル
以上ある高地のため、桜の見頃は例年4月下旬と少し遅めだ。
絶景の地は富士山の伏流水に水源を発する湧水池で世界文化遺産の構成要素「忍野八海(おしのはっかい)」に隣接している。富士山頂までの直線距離は約15キロメートルで比較的容易に富士山を拝める。季節ごとの美しい景色を撮影できることから、村は写真愛好家らで人気の撮影地になっている。
忍野村観光協会によると、忍野八海を含め平日の観光客は現在、外国人が7割を占める。中国、韓国以外に最近ではマレーシアやタイ、スウェーデンからも観光客が押し寄せている。香港から来た男子学生(24)は「日本といえば富士山と桜です。同時に見ることができて本当にラッキー」としきりにカメラのシャッターを切っていた。
美しい日本の風景は世界中の人を魅了している。笑顔で散策する外国人旅行者を見て少し誇らしい気分になった。 (写真報道局 桐山弘太)
view 桜に白き富士…日本の春 山梨県忍野村の新名庄川
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