乗組員らが寝静まった夜更け、突然の衝撃とともに激流が容赦なく流れ込んだ-。静岡県の伊豆半島沖で、米海軍イージス駆逐艦フィッツジェラルドとコンテナ船が衝突した事故。米海軍は18日、神奈川県・横須賀基地に停泊する同艦を公開した。艦内への立ち入りは規制されたが、大きくへこんだ船腹部分が事故の衝撃の大きさを物語った。
同日正午ごろ、基地正門前には50人ほどの報道関係者が集結。米CNNテレビなど海外メディア関係者の姿もあった。
「われわれにとって間違いなく悲惨な経験だ」
案内役の米海軍関係者は同艦の変わり果てた姿を横目にそうつぶやいた。同艦の右舷側を約100メートル離れた対岸から公開。この距離でも船体が大きく左に傾いている様子が確認できた。
海水が流れ込んだのは平時には116人が寝起きする居室部分。当直以外は就寝中で、多くの乗組員が不意を突かれた格好だ。水面下の船体には衝突で大きな穴が開き、艦長のブライス・ベンソン中佐の居室は完全に破壊されたという。
船体からは複数のオレンジ色のホースが伸び、艦内にたまった海水の排水作業が続いていた。作業終了の見通しは立っていないという。
午後2時過ぎから記者会見した米海軍第7艦隊司令官のジョセフ・アーコイン中将は、「水量はすさまじく、対応する時間は限られていた。事前にどれだけの警告や予兆があったかは分からない」と説明。負傷したベンソン中佐の容体については「安定している。生きていたのは運が良かった」と述べた。
米海軍関係者によると、事故当時は乗組員約300人が乗艦。「独身の若者で米国に家族がいる人が多い」と話し、離れて暮らす家族の心情を思いやった。
米イージス艦衝突事故 フィッツジェラルドが横須賀に帰港
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