江戸時代の鎖国期に海外との唯一の交易拠点だった長崎市の出島に、約130年ぶりに橋が完成した。24日にはゆかりの深いオランダからウィレム・アレクサンダー国王の弟の妻、ローレンティン妃らを招いて完成式典が開かれる。秋篠宮ご夫妻も出席される。
出島はポルトガル人の居留地として1636(寛永13)年に完成。扇形をした人工島で、ポルトガル船の来航が禁止されると平戸(長崎県平戸市)で貿易をしていたオランダの商館が移されて徳川幕府の管理下に置かれ、約200年以上にわたり蘭学をはじめとする日本の近代化に必要な情報の発信地となった。
出島中央部には商人らが行き来する長さ4・5㍍の橋があったが、開国後に北側を流れる中島川の変流工事で出島の内側部分が削り取られて川幅が約30㍍となり、明治20年代ごろには橋がなくなった。周辺は埋め立てられ、現在は陸地の一部となっている。
長崎市は戦後、もともと民間所有だった出島の公有化に取り組むなど整備計画に着手。平成12~28年には当時の建物など16棟を再現し、鎖国当時の雰囲気を再現しようと、現在は国史跡「出島和蘭商館跡」となっている出島と、中島川で隔てられた対岸を結ぶ「出島表門橋」の建設を進めてきた。
新たにかかった橋は、長さ38・5㍍、幅4・4㍍。鉄製だが当時の面影を伝えるシンプルなデザインで、夜間にはライトアップされる。
同市は2050年の出島の完全復元を目指している。出島対岸には公園を整備するなど、新たな観光の「架け橋」として期待が膨らんでいる。
長崎・出島表門橋完成
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