標高1300を超える尾根沿いを縫うように走る。車の窓から入る風は真夏でもひんやり冷たい。狭い道の視界が開けると、広大な空と四国山地の山々が待っていた。
高知と愛媛の県境を走る通称「UFOライン」は西日本最高峰の石鎚山(標高1982m)に続く。高地のため、周囲は高い樹木が少なく見通しがよいことから、絶景のドライブコースとして人気がある。晴れた日には瀬戸内海や太平洋も望める。秋には紅葉と霧氷が同時に楽しめるが、冬季は路面が凍結するため閉鎖される。
UFOラインは高知県いの町の町道で全長約26km。平成3年に開通した。命名の由来は当時、道沿いで山荘を経営していた岡林弘さん(74)が、「雄大な山々を走る道を、すてきで親しみやすい名前にしよう」と「雄峰ライン」と名付け、通行記念のスタンプを作成。近くで未確認飛行物体(UFO)を目撃したとの話題が地元紙に掲載されたこともあり、UFOラインと呼ばれるようになった。
今年5月には自動車CMの撮影地になり、放映後は町役場に問い合わせが殺到。テレビ番組でも〝知られざる絶景〟として紹介され、人気に火がついた。
町は近年、UFOラインを活用しようと、ロケや自転車レース開催など誘致に力を入れている。
サイクリングで高知市から来た会社員男性(44)は「きつい上り坂の後に待っている絶景はご褒美。空気もおいしい」と笑顔で汗をぬぐった。「帰りは下りなのでもう少し楽かな」と力強くペダルを踏み込んだ。
(写真報道局 鴨川一也)
view 雄峰へ続く天空の道 高知県いの町「UFOライン」
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