JR郡山駅では2015年4月から、地元歯科大学で結成されたバンド「GReeeeN」のヒット曲「キセキ」を新幹線ホームで、「扉」を在来線ホームで発車メロディとして採用している。郡山青年会議所(JC)が、合唱が盛んで「楽都」とも呼ばれる郡山を盛り上げ、震災復興の思いも込めて、開始予定のJRの「福島ディスティネーションキャンペーン」にあわせて提案。JR側が快諾した。「郡山のためなら」とGReeeeNのメンバーたちは自らメロディ用音源を制作、提供した。当時の郡山駅長、百々潤司さんは「他の駅の駅メロは古い曲が多いかもしれないが、若者に人気の地元出身の現役バンドという点が良かった」と振り返る。
「GReeeeNで街おこしを」との機運は郡山JC中心に盛り上がってきた経緯がある。最初は2009年、JR郡山駅西口に、GReeeeNの作品の「扉」をモチーフにした「緑の扉」とメンバー4人の足形と手形のレリーフのモニュメント設けた。「新しい扉を開け『次の自分』に出会えると、そっと背中を押せるよう」といったメッセージが込められている。
「第二の故郷」郡山への支援を惜しまないGReeeeNは2019年、郡山市から、地域を応援する「郡山フロンティア大使」に任命される。初めての共同イベントが3月10日夕方、JR郡山駅西口で行われた「復興の灯火プロジェクト」。地元の海老根手漉き和紙を使い、地元小学生らが作った400個以上の手製の灯籠が並ぶ中、GReeeeNのメンバーによる手描きの灯籠も披露された。
「楽都郡山」ともいわれる郡山は昭和30年代、不良少年達の騒ぎで荒れていて「東北のシカゴ」とも呼ばれたが、合唱の力で再生。その経過は映画「百万人の合唱」にも描かれた。安積黎明高校、旧国鉄郡山工場OB有志で結成した男声合唱団ドンカラックなども活躍している。「『楽都郡山』をGReeeeNの支援で盛り上げて行きたい、できればミュージアムも作れれば」と、アマチュア時代のメンバーを知るライブハウスオーナーの福井公伸さんは話している。
【駅メロものがたり】 JR郡山駅「キセキ」「扉」
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