江戸期の禁教下で信仰を守り続けた「潜伏キリシタン」の聖地として知られる長崎市下黒崎町の「枯松(かれまつ)神社」で3日、布教活動を行った外国人宣教師「サン・ジワン」らを慰霊する神社祭が開かれた。現在はカトリックや仏教徒となった潜伏キリシタンの子孫ら約200人が一堂に会し、思い思いに祈りをささげた。
地元・黒崎地区の潜伏キリシタンの多くは禁教令が出た江戸時代、曹洞宗天福寺(同市)の檀家として身を隠しながら、サン・ジワン神父らの下で信仰を続けた。明治になって禁教が解かれると、人々は当時の信仰を継ぐ「かくれキリシタン」とカトリックに復帰した人、仏教徒の3者に分かれた。
同祭は平成12年、3者の「融和」を図る目的で始まった。過去2回は別々に開催したが20回目の今年、ローマ法王の38年ぶりの長崎訪問を控えていることもあり、3年ぶりの合同開催となった。
この日、「カトリック黒崎教会」主任司祭の橋本勲さん(77)がミサを執り行い、かくれキリシタン帳方(ちょうかた、最高責任者)の村上茂則さん(69)が、禁教時代から口伝で受け継がれる「オラショ」(祈り)を奉納。会場は神秘的で厳かな雰囲気に包まれた。
ローマ法王来日に合わせて作詞作曲した「ビバパパ」も合唱。村上さんは「信者の少ない日本には来ないと思っていた。今日は感謝も込めて臨んだ」。橋本さんは「ローマ法王と同じように、互いの違いを認め合う黒崎地区から平和を発信できれば」と話していた。
ローマ法王来日前に合同慰霊祭「潜伏キリシタン」聖地の長崎・枯松神社
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