地震で甚大な被害を受けた石川県能登の酒蔵が今シーズンの酒造りに向け、動き出しました。能登の酒をつなぐために。再建を目指す奥能登の蔵元を取材しました。
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珠洲市の宗玄酒造で行われていたのは、酒造りの始まりを告げる蔵入り神事。杜氏や蔵人がことしの酒造りの無事を祈願しました。
奥能登で最も古い酒蔵のひとつ「宗玄酒造」。
宗玄酒造 八木隆夫社長
「トンネルの入り口のコンクリートの壁が土砂と一緒に流れてきて、それがぶつかって大きな穴をあけたり」
廃線になったトンネルで貯蔵した日本酒が人気でしたが、そのトンネルの貯蔵庫は地震で山ごと流され、跡形もなくなってしまいました。
去年は最低限の設備を復旧し、蔵入りできたものの…
宗玄酒造 八木隆夫社長
「(復旧工事のために)お酒を入れちゃうと動かせないので、この分の容量は造れない」
来年4月に本格的な復旧工事を控えた酒蔵はまだ復旧の途上。震災前の生産水準に戻るのは数年かかる見通しです。
それでも―
宗玄酒造 八木隆夫社長
「酒蔵ですので、お酒を出すことが使命なので」「まだまだやることはたくさんあるけど、一段階進める」「『やっぱり宗玄やな』と思っていただければありがたい」
いまあるお酒を少しでも届けたい。11月下旬の蔵出しに向けて、ことしの酒造りが始まります。
一方、いまだ再建のめどが立たないまま、新たな形で再出発をきった蔵元も。
能登町の老舗「松波酒造」。先週、およそ1年8か月ぶりに仮設店舗での営業をはじめました。店舗となるのは、解体した酒蔵の跡地に設置したトレーラーハウスです。
「大江山」の銘柄で知られる「松波酒造」。明治から受け継がれてきた蔵は全壊し、ここでの酒造りは絶望的に。それでも、全国から寄せられる支援の声に支えられ、新しい形での再出発を決意しました。
松波酒造 金七聖子さん
「格子とかを和風な感じにして、いつもあったお酒から全国の酒蔵さんに助けてもらって造ったお酒まで」
この場所で。「大江山」のラベルで。人と人とをつなぎ続けていきたい。
そんな思いで、仮設店舗であったとしても酒蔵としての営業を再開しました。
来店客
「復興イコールお店を出して盛り上げることはすごく大事だと思います」
松波酒造 金七聖子さん
「能登には能登のスピードがあって、皆さんその中で動いているので、その間を埋めるときに『お酒がおいしいよ』と言ってくれることが私たちの助けになる」「ちょっと休める場所が少しずつ増えていることを知っていただければ、それが次につながると思います」
能登の地酒を守り、酒造りを止めないように。それぞれの形で蔵元の復興は始まっています。
(2025年9月18日放送)
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【新しい形で再出発】「能登の酒」つなぐため 老舗酒造がトレーラーハウスで酒造り
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