ニュースのその先を考える記者解説、きょうのテーマは「夏の救急車ひっ迫命を救うためにできること」。社会部東京消防庁担当の岩松記者が解説します。
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救急車の出動が非常に多くなる夏。到着が遅れ救えるはずの命が失われてしまうかもしれません。まず、都内の救急出動件数を見てみます。
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https://news.ntv.co.jp/category/society/79ffa334d65e458a8fcffaa4e20587f2
救急出動件数は2022年から3年連続で過去最多を更新していて、去年はおよそ93万5千件と100万件に迫る勢いです。これはおよそ34秒に1回救急車が出動している計算になります。
中でも、特に件数が多いのが夏場です。月別で見ても、7月が唯一9万件超えと最多になっています。
ーーなぜ、夏は出動件数が増えるんでしょうか?
夏は熱中症の搬送や、レジャー中の事故、部活動中のケガなどで件数が増加するんです。
出動が増えるということは、119番通報しても最寄りの消防署に配備された救急車が全て出動中というパターンが増えることになります。
代わりに離れた場所から救急車が向かうため、到着が遅れる事態を招いています。
データで見ても、到着までの時間は、2020年の6分29秒と比べ2023年では9分54秒と、およそ3分20秒も増加しています。
到着時間が増える現状に拍車をかけるのが、「不要不急の119番通報」です。
以前、東京消防庁を取材した際の映像。
指令員『火事ですか?救急ですか?』
通報者『水道が止まらないの!!わーーーーっと上に上がって…お願いします!!』
通報者『便秘で悩んで医者に行って下剤を入れたんですけどまだ出ないんです』
ーー緊急性があるとは言えないですよね。
こうした不要不急の通報や、無関係の119番通報が、全体のおよそ2割を占めているといわれています。
このような通報で119番の回線が埋まってしまうと、すぐに電話が繋がらず、「順番待ち」になりさらに到着が遅れることにつながります。
実際に私が取材をした際も、指令員の方が電話を切ってはすぐに次の電話を繋ぐ、かなりひっ迫した状況でした。
ーーとはいえ必要な通報なのか、判断を迷う場面もあると思いますが…
その点、東京消防庁も頭を悩ませているところですが、#7119や救急受診ガイドの活用を呼びかけています。
まず#7119ですがこれは、救急車が必要か迷ったときの電話相談窓口です。
電話口で医師や看護師が24時間体制で対応にあたり、症状を相談することができます。救急車が必要な場合はそのまま119番に接続、必要ない場合でも受診可能な近くの病院を案内してもらえます。
ーーもうひとつの「救急受診ガイド」はどういったものなのでしょうか
これは東京消防庁が作ったスマホなどから接続できるもので実際に操作してみました。
表示された質問に答え、症状を選んでいくと、119番要請や今すぐ受診などと緊急度を診断してくれるほか病院を検索することも出来ます。
ーーこのニュースで一番伝えたいことはなんでしょうか。
「救急車を呼ぶ前に『本当に必要か』を考えること」です。
救急車の到着が遅れることで、救えたはずの命が失われてしまう可能性もあります。
もちろん、東京消防庁も「必要な場合はためらわずに119番通報してほしい」としていますが、私たちが一度「本当に救急車が必要か」を考えることで、より多くの命を救うことにつながると思います。【#きっかけ解説】
(2025年7月24日放送「ストレイトニュース」より)
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