栃木県などにまたがる日本最大の遊水地の周辺で、イノシシが急増しています。スイカが食い荒らされる被害も。なぜ数が増えているのでしょうか。
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20日、私たちが向かったのは、栃木県などにまたがる日本最大の遊水地、渡良瀬遊水地。白昼堂々、現れたのは、1頭のイノシシです。さらに夕方、別のイノシシも。この日だけで、少なくとも4頭のイノシシを目撃しました。
遊水地の敷地内では、いたるところに「イノシシ出没注意」の看板が。道ばたには、ワナが設置されていました。
現場は、栃木・埼玉・群馬・茨城の4県にまたがっている渡良瀬遊水地。
ここでは2011年に初めてイノシシの痕跡が確認されて以降、昨年度には1000頭超え。2022年度からの3年間で、倍以上の生息が確認されています。
観光客や近隣住民からは不安の声が上がっていました。
埼玉・越谷市から
「危険です。怖いですね、増えてきたらって思うと。遭遇したら嫌だな」
2児の母 近隣住民
「(連絡網で)子どもたちの登下校を注意してくださいとか、いつ子どもが襲われたり、自分たちの身に何か起きたり怖い」
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農作物の被害も出ています。スイカなどを生産する男性は…。
農家 瀬戸栄さん
「こういうのも割られて食べられてるのは、みんなイノシシ。かなりの数ですよね。もう食べ放題ですよ」
足元には、イノシシに食い荒らされたスイカがあちこちに。
農家 瀬戸栄さん
「イノシシのために育てたわけじゃない」
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なぜ、渡良瀬遊水地でイノシシが増え続けるのか。それには、2つの要因があるといいます。
1つめは、「環境のよさ」。
長岡技術科学大学 山本麻希准教授
「特にイノシシにとっては、水があったり草がぼうぼう茂ってたり、好きな場所なので、生息地としてはとてもいいところ」
イノシシの生態に詳しい専門家によると、渡良瀬遊水地に流れ込む川の上流にいたイノシシが、移動してきているのではといいます。
2つめの要因は、「捕獲の難しさ」。猟友会の男性と一緒に、ワナを仕掛けた場所を見に行くと。
栃木県猟友会藤岡支部 関口浄さん
「これが仕掛けた囲いワナ」
記者
「入ってないですね」
イノシシは学習するとワナにかかりにくくなるといいます。
さらに…。
栃木県猟友会藤岡支部 関口浄さん
「渡良瀬遊水地は銃猟禁止、保護区だからみんな逃げ込んじゃう」
──銃は撃てない?
栃木県猟友会藤岡支部 関口浄さん
「撃てない、撃てない。民家があると撃てない」
鳥獣保護区に指定されている遊水地では、狩猟が禁止されているのです。
年1頭あたり4、5頭の子を産む繁殖力の強さもあり、増加の一途をたどっているといいます。
人への被害などさらに事態が深刻化する前に、早急な対策が求められています。
(2025年7月21日放送)
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