天皇皇后両陛下は6月、即位後初めて被爆地・広島を訪問されます。両陛下が足を運ばれる予定の「被爆遺構展示館」は、かつて多くの人が暮らす町があったことを今に伝えています。
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広島市の原爆資料館のそばにあるのが「被爆遺構展示館」です。今は平和公園になっている旧中島地区の住居や道路跡などを展示しています。
兵庫県からの観光客
「もとあった姿がこんな形になって。でも今、何年も経って復興して、本当によかったと心から思った」
旧中島地区の被爆遺構は平和公園の一角で見つかりました。2019年の発掘調査で側溝や家々を隔てていた石材などが出土しました。
旧中島地区は民家や商店が立ち並ぶ広島一の繁華街でした。被爆当時、4400人が暮らしていました。
広島市 被爆体験継承担当課長・坂本優治さん
「一般の方々の日常の暮らしがあったことをまず知ってもらい、原子爆弾によって一瞬で日常を失われた悲惨さを実感してほしい」
広島県安芸高田市で暮らす平野隆信さん。平野さんの家は旧中島地区の材木町にありました。母親を病気で亡くし、父と4人のきょうだいと暮らしていました。
平野隆信さん
「お寺があって子どもの時は近所の子どもが集まってきて、鬼ごっこやかくれんぼをして本堂の下の方に隠れたりして、本当に静かな町だった」
原爆投下の5か月前、平野さんは祖母の家に疎開しました。自宅に残った父・繁夫さんは8月6日に被爆し、亡くなりました。8日後、平野さんは変わり果てた広島の町を目にしました。
平野さん
「想像もつかない、家がないんだから。子ども心に歩けないようになって、その状況を見て、これ何なんだろうと思った」
自宅の焼け跡から見つけたのは普段使っていた鉄製のやかん。その中に父親の遺骨を入れて持ち帰りました。
平野さん
「これを残しておきたいと思って、大切に今、私の家に置いている。昔のままで洗ってもいない被爆した姿のまま。父親の一つの形見だと思って大切に保管している」
確かにそこにあった多くの家族の暮らし。その痕跡を天皇皇后両陛下が御覧になることになります。
平野さん
「当時の生活の模様、生きていた証しを見て、何かを感じていただけるでしょうし、(両陛下の)そういう姿を見て、何かをみんな感じていただきたい」
両陛下は6月19日、慰霊碑や原爆資料館とともに「被爆遺構展示館」を訪れる予定です。
(2025年5月31日放送)
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【「被爆遺構展示館」】両陛下が来月訪問 被爆の実相をまちの記憶で伝える 広島市
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