生理痛やPMSなどの不調をやわらげる低用量ピルについて徹底解説。自分に合う薬の見つけ方や、「飲むと太る」噂の真相とは?オンラインで低用量ピルを処方するサービスを展開するmederi株式会社の坂梨亜里咲社長とトークします。
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■「月のうち2週間は不調」解決する低用量ピルとは?
報道局ジェンダー班 庭野めぐみ解説委員:
低用量ピルとは、どういうものなのでしょうか?
厚生労働省担当 馬野恵里花記者:
産婦人科専門医の稲葉可奈子医師にききました。低用量ピルとは、ホルモン量を必要最低限程度に維持する薬です。
生理痛やPMS(月経前症候群)は、生理周期の中で、女性ホルモンの量が増えたり減ったり乱高下することによって起きているといいます。この乱高下は、今すぐ妊娠したいわけでなければ必要ありません。体にとって必要最低限のホルモン量にキープすると、生理痛などの不調が起こらなくなります。また、子宮内膜が厚くならないから、経血の量も減ります。そのための低用量ピルということです。
稲葉医師のクリニックでは、生理痛やPMSの悩みを持つ方が多いということで、そうした場合、保険が適用されて、3割負担の金額でピルが処方されるといいます。検査をして、低用量ピルが使えないとわかる人もいますが、その場合は、別の薬で不調に対応しているということです。
また、低用量ピルを飲んで気になる症状があった場合は、薬が合っていない可能性があるので、気軽に相談に来てほしいということです。
庭野:ある1種類の低用量ピルを飲んで、例えば吐き気があるなとか?
馬野:薬なので、最初は吐き気があったりするそうなんですけど、ずっと続くとか、あるいは頭痛がするなどです。また、肌荒れが本来は治まるんですけど、なぜかひどくなっちゃったという方がたまにいらっしゃるそうです。そういった症状が出たら、低用量ピルを飲むことを諦めるんじゃなくて、違う種類のピルを試してみてほしいので、自分で判断せずにお医者さんに相談してくださいとおっしゃっていました。
mederi 坂梨亜里咲社長:
PMSと呼ばれる生理の3~10日前から起こる不調で、イライラや気分の落ち込み、体がむくむという症状の人が、我々のプラットフォームに来るお悩みで1番多いです。
庭野:月のうち1週間程度は生理で、その1週間前から具合が悪いとすると、月のうち2週間以上は何かしら不調だということですね。
坂梨:会社を休むまでではないけど、何か不調を抱えているということが多いので、自分ならではの選択肢を取り入れられればと思います。
■ 対面診療とオンライン診療は何が違う?
庭野:オンライン診療は自由診療で、全額自己負担になるんですよね?
坂梨:そうです。保険適用外の低用量ピルは、対面診療で処方されても自由診療ということになります。
庭野:稲葉医師の話で、保険が適用される低用量ピルもあるということでした。症状によって、病気だとお医者さんが認定すれば、保険診療となります。オンライン診療だと忙しかったり、地方でなかなか病院にいけなかったりする場合は良いですよね。
坂梨:低用量ピルは、毎日飲むものなので、続けられない理由としてなかなか病院にいけないというところがあります。そういう課題を感じている人は、対面診療とうまく組み合わせて、病院にいけない時はオンラインでもらうという利用のされ方がいいと思います。
庭野:大体1か月に1回オンラインで受診するという形ですか?
坂梨:診療によっても様々です。1回の診療で3~6シート出す医師もいます。問診の内容によって、産婦人科の医師が要望にあわせて処方する形です。大体毎月3000円のサービスです。
庭野:つまり、3か月分や半年分を1回で処方されることがあるということですね。
馬野:保険診療だと出せる薬の量は1回で3か月分までと決まっています。自己負担はジェネリックを使うと1か月分で約400円の場合もあるそうです。保険診療で処方される低用量ピルの中には、最大4か月間生理が来ないようにできるものもあります。そのお薬だとジェネリックがないので自己負担が1シート約2000円ということです。
■「ピルを飲むと太る?」「10代は飲んではいけない?」ピルにまつわる噂の真相
庭野:ピルについての噂があると思います。
馬野:「ピルを飲むと太る」とよく耳にします。
坂梨:mederiでも、1番多い問い合わせです。
馬野:実際は、太らないんですね。飲むと最初にむくみが出ることがあるんです。それは一時的なものなので、太る作用は決してありません。
坂梨:(太るという)医学的データはないです。むくみを太ったと感じる人が結構多いみたいで、私もそうだったんですよ。
庭野:都市伝説的な間違った情報なんですね。服用する年齢についてはどうですか?
馬野:稲葉医師によると、生理が始まったらいつでも飲み始めていいということです。10代だから飲んではいけないというわけではないということですが、成長途中なため、いろいろ不調が出ることもあるので、必ず医師に相談してほしいです。
上限でいうと、一般的に40歳が1つの区切りとなっていますが、それ以上になったら飲んではいけないというわけではありません。
坂梨:低用量ピルのデメリットとして、血栓症のリスクが高まります。40代以降は血栓症のリスクが高くなるといわれているため、mederiでは45歳を1つの区切りとしています。また、35歳以上でタバコを1日に15本以上吸うと、それも血栓症のリスクが高まるため、処方ができないケースもあります。
馬野:ピルを飲み続けることでマイナスは基本ないということです。副作用が出ないことを確認しながらであれば、将来の妊娠への悪影響もありませんし、むしろ子宮内膜症にならずに済むなどのプラスがあるそうです。
■“産婦人科を身近に”mederi社長が語る検診の重要性と実現したい社会
馬野:親世代の理解ももっと深まっていくといいですよね。
坂梨:mederiは性教育の出張授業などもしているんですが、保護者の方とギャップがあるケースがあって、「私は生理痛が重くなかったから病院に通わせたくない」というような保護者の方もいれば、「私もピルを飲んでいるので娘にも飲ませたい」という方もいらっしゃるので、人それぞれ生理トラブルって違うものなんだなと実感します。
泣きながら相談に来てくださる小中学生もいて、「『病院に行きたい』と言うんだけど、お母さんが『それぐらいで行くもんじゃない』って毎回言うんです」って。そのときは、「まずは保健室の先生に相談してみましょう」と促します。
庭野:産婦人科は少し近づきがたい、なんとなく行きづらいところというイメージだと思いますが、もう少しハードルが下がって、どの女性も普通に行けるようになるといいですね。
坂梨:サービスを運営していてびっくりしたのが、「生理の悩みって産婦人科に相談するんですね」っていう利用者が結構いたことです。意外と知らないんだなと。低用量ピルを利用し続けていることで、産婦人科検診に行くようになったという声も、もらっています。
庭野:(検診に行けば)実はがんが見つかるとか、子宮内膜症が早めに見つかるということにつながりますね。最後に、坂梨さんが実現したい社会はどういったものですか?
坂梨:1人でも多くの女性が望むタイミングで、妊娠、出産、キャリアが実現できる社会にしたいなと思っています。
私がやりたいことはただピルを届けることじゃなくて、婦人科を身近に感じてもらって検診を受けていただきたいというところがあるので、そういうところにわずかながらも近づけているんだなと思うと、すごくやりがいを感じております。
#日テレ #ニュース
低用量ピルを徹底解説「太る」は本当?7年の不妊治療を経てオンラインピル処方サービスを開業した坂梨亜里咲社長の目指す社会【Talk Gender〜もっと話そう、ジェンダーのこと〜】
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