社会派の名匠ケン・ローチ監督が、親友の死の謎を追う男の視点から、イラク戦争の恐るべき真実に迫る
/映画『ルート・アイリッシュ』
[見どころ]
『ケス』、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作『麦の穂をゆらす風』など社会の抱える問題を扱う名作を手がけてきたケン・ローチ監督が、イラクにコントラクター(民間兵)として派遣された経験を持つ男の視点を通して、イラク戦争の闇に踏み込んだ社会派サスペンス。キャストの多くは本国のテレビで活躍し、世界的知名度は低いが、それゆえに彼らの演技にはドキュメンタリーを見るかのような迫真性を感じる。“ルート・アイリッシュ”とは、イラクのバグダッド空港と市内の米軍管轄区域グリーンゾーンを結ぶ約12キロの道路を指す。テロ攻撃の第1目標になる世界一危険な道路で襲撃された親友の死に不信感を抱いた主人公が、わずかな手がかりをもとに真相を追う。死の直前、親友が留守番電話に残したメッセージ、届けられた謎の携帯電話から、彼らを雇う「戦争をビジネスとする企業」の恐ろしい秘密が明かされていく。真実を追い求めていたはずの主人公はいつの間にか復讐に取り憑かれていく。そんな彼を、ローチは正義の象徴としては描かない。戦地での経験から変貌した主人公の心模様は、関わった者すべての魂を破壊する戦争の実態を如実に表している。
[ストーリー]
2007年、リバプールの教会でイラクで帰らぬ人となった兵士フランキー(ジョン・ビショップ)の葬儀が行われた。参列したファーガス(マーク・ウォーマック)はフランキーとは幼なじみで親友、そしてフランキーをイラクでの民間警備兵の仕事に誘った張本人でもあった。フランキーは任務中にバグダッド空港と市内のアメリカ軍管理地域グリーンゾーンを結ぶ危険な道路「ルート・アイリッシュ」でテロリストの襲撃に遭い、命を落としたという。だが、ファーガスは親友の死を不審に思い、フランキーの妻レイチェル(アンドレア・ロウ)の協力を得ながら、真相究明のために行動を起こすが……。
[スタッフ・キャスト]
[製作]レベッカ・オブライエン
[監督]ケン・ローチ
[脚本]ポール・ラヴァーティ
[撮影] クリス・メンゲス
[音楽] ジョージ・フェントン
[出演]マーク・ウォーマック、アンドレア・ロウ、ジョン・ビショップ、ジェフ・ベル、タリブ・ラスール、クレイグ・ランドバーグ、トレヴァー・ウィリアムズ、ジャック・フォーチュン
[原題]ROUTE IRISH
[DATA]2010年/イギリス、フランス、ベルギー、イタリア、スペイン/ロングライド/109分
#ケンローチ#ルートアイリッシュ#イラク
2012年3月31日公開
ケン・ローチ監督作/映画『ルート・アイリッシュ』予告編
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