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グリーンランドを舞台にしたフランス映画「Une année polaire」(英題:A POLAR YEAR)の邦題『北の果ての小さな村で』。
本作は、初短編作「Du soleil en hiver」(05)で第58回カンヌ国際映画祭SACD賞を受賞し、その後、初の長編作「L'apprenti」(08)で第65回ヴェネチア国際映画祭国際批評家週間作品賞を受賞したフランスの俊英サミュエル・コラルデ監督の最新作。
2015年にはじめてグリーンランドを訪れたコラルデ監督は、雪に覆われた遠く離れたこの世界に魅了され、映画の撮影を決意。グリーンランド東部のチニツキラーク村にたどり着き、<狩る、食べる、学ぶ、楽しむ…>、すべてがシンプルで、それでいて心豊かに暮らす村人たちと出会い、この村を舞台にすることに決めた。撮影前に、数ヶ月にわたり3回チニツキラークに滞在したコラルデ監督は、村の人々の生活リズムのなかで共に暮らし、徐々に村人たちから受け入れられるように。そんな中、デンマークから新人教師が赴任するという話を聞き、その青年を物語の中心に据えることに決め、1年の撮影期間を要して完成させたのが本作。
主人公のアンダースをはじめ、村の子供たちや猟師などの登場人物は、すべて本人自身が演じており、ドキュメンタリーとフィクション、それぞれのショットを織り交ぜながら独特のリアリティがあるドラマを生み出した。また、200年以上の植民地時代を経て内政自治権を獲得し、その後も独立をめざして自立性を高めるグリーンランドと旧宗主国デンマークの関係性は、職業俳優ではなくその地に暮らす人々が演じているからこそ、よりリアルに感じられ、本作の重要な側面として描かれている。
さらに、一面の氷の大地や、雄大なフィヨルド、オーロラなどの美しい手つかずの大自然や、シロクマ親子、クジラの群れなどの野生動物は、撮影監督としても活躍するコラルデ監督自らの手腕によるものであり、本作の大きな見どころ。その圧倒的な景色に息をのまずにはいられない。
2019年7月公開
デンマークから新人教師がグリーンランドへ赴任/映画『北の果ての小さな村で』予告編
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