幕末の会津藩士が現代の京都にタイムスリップし、時代劇の「斬られ役」として第二の人生を歩む様子をコミカルかつ人情味あふれる描写で描いた映画『侍タイムスリッパー』。自主制作映画ながら興収10億円超えの大ヒットとなり、第48回日本アカデミー賞最優秀作品賞と最優秀編集賞を受賞するなど快進撃を続けている。
本作でヒロイン役を演じているのが沙倉ゆうの。現代にタイムスリップした主人公の武士が密かな思いを寄せるマドンナ役で、役柄は時代劇の助監督。なんと、本当に映画制作の助監督も兼務していたというから驚きだ。
安田淳一監督とは2005年にイベントムービー出演依頼の付き合いで、監督の過去作『拳銃と目玉焼』(14年)、『ごはん』(17年)でもヒロインを務めている。気心の知れた関係で、関西弁でテンポ良く会話している様子は、まるで漫才コンビのよう。そんな2人に、大ヒットへの感慨、今後の抱負などについて語ってもらった。
————昨年8月に『侍タイムスリッパー』が公開されて大ヒット、3月には日本アカデミー賞も受賞するなどものすごい快進撃ですが、感想をお聞かせください。
監督:全国的な広がり、賞をいただいたことなど、「こうなってほしい」と思っていた以上の結果になったと思います。
そもそも僕の作品はあまり映画祭で賞を受賞するような感じでもないので、日本アカデミー賞で最優秀作品賞をいただいたことには心底驚きました。それについて、応援してくださったお客さんや関係社のみなさんが喜んでくれたのが、本当に良かったと思います。
ただ、この作品にしがみつくことなく、また面白い作品を頑張って作っていけたらと思っています。
沙倉:公開してからずっと、ちょっとずつちょっとずつ応援してくれる人が増えていって、その方たちがずっと一緒に支えてくれて。毎日、わたしたちが感じるくらいの熱量で応援してくれているというのが嬉しいなって。
『侍タイムスリッパー』を公開するにあたって、私の目標は日本アカデミー賞でした。そこに『侍タイムスリッパー』を持って行きたいというのが目標の1つだったので、それが叶って嬉しいです。
————生活の変化はありましたか? 道を歩いていて声をかけられることが増えた…などは?
監督:声をかけられたことは、地元では何回かあります。スーパー銭湯に行ったら、結構馴染みで行っている所なんですけど、フロントのお姉さんが「映画の!」と言ってくださったり。あとは、田んぼ(※)でトラクターで耕運していてパッと振り向いたら、ご婦人2人がワァ〜と手を振ってくれて、映画を見てくれたんだと思うんですけど、そんなことがありました。
ただ、東京や京都市内を歩いているときにはそういうことは一切なく、なんとか平穏な感じで過ごせています。
※安田淳一監督は、米作りを行う兼業農家でもある。
沙倉:監督は笑っていますが(笑)、私は全く気づかれないんです。
東映京都撮影所に所属しているのですが、撮影所で別の組の監督やスタッフさんに声をかけてもらうことはちょっと増えました。今までお仕事をご一緒したことのない方にも声をかけてもらっています。
実は安田監督ですら、私に気づかないことが多いんです。待ち合わせしたとき、目の前に行くまで気づかなくて、監督の前に立って初めて「おお!」と言って驚くんです(笑)。
監督:突然、目の前に現れる感じなんです。急に1メートル50センチの場所に立っているというか。
沙倉:舞台挨拶などの後、新幹線で一緒に帰ってきて目の前に私が居るのに私のことをすっごく探している、なんてことも結構あるんです。
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#侍タイムスリッパー #沙倉ゆうの #安田淳一
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『侍タイムスリッパー』大成功による生活の変化を監督とヒロインが語る/安田淳一監督× 沙倉ゆうの インタビュー【前編】
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