山口県と福岡県の間の関門海峡で2009年10月、海上自衛隊の護衛艦「くらま」と韓国のコンテナ船「カリナスター」が衝突した事故で、運輸安全委員会は24日、海上保安庁関門海峡海上交通センターの運用管制官が両船の位置関係を正確に把握せず、コンテナ船に別の貨物船を追い越すよう助言したのが要因とする調査報告書をまとめた。
関門海峡で対向船がいる場合、追い越しを控えるよう助言するとした海保内部のマニュアルに反していたという。
報告書によると、管制官は無線で「貨物船の左舷側を追い越しなさい」とコンテナ船に伝えた。同船は左にかじを切り、対向航路を直進していたくらまと衝突した。
管制官は針路や速度、潮流から3隻の位置関係を予測し、くらまが通り過ぎた後、コンテナ船が貨物船を追い越すと判断したが、結果として誤っていたという。
一方、海上のルールでは、管制官の助言は「情報提供」に過ぎず、具体的な航行方法を決める責任は船長にある。ただ、助言が英語の命令文だったため、コンテナ船側は強制的な指示と解釈。「前から船が来るのに左舷側を追い越すのか」と疑念を感じたが、管制官に確認しなかったという。
くらまは関門海峡を時速22キロで航行する計画だったが、早く通過したいと考え加速した上、潮流の影響もあり時速31キロで航行。コンテナ船の動きに気付きエンジンを停止したが、間に合わず衝突した
護衛艦「くらま」衝突事故、CG再現=位置把握せず、追い越し助言
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