旭川空港に降り立った一人の男性。
岐阜県・中津川市で148年続く三千櫻酒造の杜氏、山田耕司さんです。
向かったのは大雪山の麓、北海道上川の東川町。
この日は町が公募した新たな酒蔵の運営者を決めるプレゼンが行われるのです。
三千櫻酒造 山田耕司さん:「これからここで100年、酒蔵を続けていくためにどうしたらいいか…。」
東川町で初めての酒蔵。建設費のほとんどを町が負担し、公募で選ばれた酒造業者が運営するという公設民営型の酒蔵です。
日本酒を新たな名産にしようというのです。山田さんはその事業に岐阜県から手を挙げました。計画が認められたら、酒蔵ごと東川町に引っ越そうというのです。
山田耕司さん:「東川はコメと水、品質が素晴らしい。」
大雪山から湧き出す雪解け水。東川町は道内で唯一、上水道を整備する必要がないほど上質な水に恵まれています。
水を汲みに来た人:「まろやかっていううか、全然違うと思いますね。」
その恵みを受けて育ったコメは、去年の新米の出来を競う全道コンテストで最高金賞に選ばれるほどの品質です。
最高の水とコメで更なる高みを目指したい。山田さんが東川町移転を考えた理由です。
さらに、切実な問題もありました。
現在の酒蔵は築100年を超え老朽化が進んでいるのです。
修繕するのに7千万円以上かかります。
公設民営型の酒蔵は魅力的でした。様々な思いを込めたプレゼンが終了しました。
記者:「手ごたえは? 」
山田耕司さん:「えー、わかんない」
記者:「向こうの表情は? 」
山田耕司さん:「とても硬かったです」
果たして東川町に新しい酒蔵は誕生するのでしょうか。
東川町が進める新たな酒蔵作り。
実現すれば町外から関係者が移住してきます。
町では移住を増やす取り組みを積極的に進めているんです。
やはり、東川町の水に惚れ込み旭川市から移り住んだ人がいます。
轡田芳範さん、コーヒー店を経営しています。
轡田芳範さん:「東川町は新規事業だったり、そういうチャレンジする企業さんたちに支援もそうですし、すごく協力的な行政なんで、とてもワクワクするようなプロジェクトだと思います。」
移住者の先輩からもエールを送られた新しい酒蔵の計画。
三千櫻酒造の山田耕司さん、プレゼンの結果はどうだったのでしょうか?
東川町長:「山田さんから熱い思いの提案書をもらって、全会一致で可と決定した。熱い思いの実現のためにご尽力いただきたい。」
山田さんの提案した計画が承認されました。新たな酒蔵誕生です。
山田耕司さん:「三千櫻としてはこれからあと100年という大きな目標がある。」「これから100年の蔵を作るのは非常に大変。それはこの場所でできたらいいなと思う。」
5月に着工し、10月に完成予定。12月には東川町のコメと水で作った日本酒が出来上がります。
「コメと水、素晴らしい」東川町に酒蔵誕生へ 岐阜県から北海道に移転し新たな挑戦 (20/02/08 10:00)
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