北海道各地で院内感染が広がる中、深刻なのが北海道がんセンターです。
国が指定した北海道内唯一の「都道府県がん診療連携拠点病院」で専門性の高いがん医療を行っています。
病床数は430床で約330人が入院していました。
ここでこれまでに57人に上る院内感染が起きています。何が起きているのか。現場で働く医療従事者がその内情を語りました。
北海道がんセンター 医療従事者:「まさか、うちの病院で発生するとは思わないし…」
北海道がんセンターで現在も勤務している3人の医療従事者です。4月16日に初の感染者が出た時、詳しい情報は報道で知ったといいます。
北海道がんセンター 医療従事者:「本当に"うわさ話"しかなかった。詳しい話はなかったですね。『どうなっているんだ?』という患者さんもいた」
病気や、その治療のため免疫が低下している患者もいるので、従来から家族との面会を制限するなどの感染症対策をしてきました。しかし、感染の拡大は止まりません。4月24日まで9日連続、57人に上っています。
北海道がんセンター 医療従事者:「この人、いまの時期熱出ないよね?熱出るのおかしいよね、と」「とにかく対処の仕方がわからない。病院の中では大騒ぎで大変」
現在北海道がんセンターでは、外来患者の診察と新規の入院患者の受け入れを基本的に中止しています。約330人いた入院患者は、転院や退院で3分の1まで減りました。がんと闘う患者にも影響が及んでいるのです。
北海道がんセンター 医療従事者:「一日一日が大事。がんセンターなので、手術ができなかったり、抗がん剤治療ができなかった命とりになる。早く終息を望んで、病院全体で一丸となって戦っている」
感染者が多く出ている病棟では、感染した医療従事者の他、濃厚接触者として自宅待機するスタッフが欠け、人手不足に。他の病棟からの応援でまかなっている状態だといいます。
北海道がんセンター 医療従事者:「感染病棟のスタッフは大変で、普通は午後5時15分に終わるんですけど、午後10時11時になって帰った」「看護師が下手すると一番体調が悪く働いているのではないか」
病院側は、現在は応援態勢も整い通常の勤務に近づきつつあるといいます。そしてさらに、現場の職員を悩ませるのが心無い差別の言葉です。
北海道がんセンター 医療従事者:「がんセンターで働いているだけで、家族、子ども含めて出勤停止が求められている。家庭崩壊にもつながる」「厳しい実態の中で働いている職員の頑張り具合はあまり見えていなくて、感染、汚染っていうレッテルで風評される」
新型コロナウイルスの院内感染が引き起こした医療現場の混乱。そして、そこで働く人たちの疲弊。医療崩壊の危機といえる状況かもしれません。
「看護師が一番体調悪く…」クラスター病院の医療従事者が語る"医療崩壊の危機"汚染レッテルも (20/04/24 20:30)
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