札幌市ススキノのホテルで男性が殺害された事件で札幌地検は28日から逮捕された親子3人の刑事責任能力を調べるための鑑定留置が始まりました。
鑑定留置されるのは札幌市厚別区の無職、田村瑠奈容疑者(29)と、父親で精神科医の修容疑者(59)、母親の浩子容疑者(60)の親子3人です。
3人は共謀して7月1日から2日未明にかけ札幌市ススキノのホテルで恵庭市の男性会社員(62)を刃物で刺して殺害したうえ、首を切断して頭部を持ち去ったとして殺人などの疑いがもたれています。
鑑定留置をめぐっては両親の弁護側が8月25日に決定の取り消しを求め、札幌地方裁判所に準抗告を申し立てましたが棄却されました。
親子3人の鑑定留置期間は、8月28日から2024年2月28日までの半年間の予定です。
<ススキノホテル殺人・頭部切断事件 経緯>
※警察・捜査関係者などへの取材に基づく
■5月下旬
・父親の修容疑者が車で娘の瑠奈容疑者をススキノに送る
→ダンスクラブで瑠奈容疑者が被害男性と出会う(初めてか)
・修容疑者もダンスクラブにいた 事件前から被害男性と面識があった可能性
この時に”何らかのトラブル”か
■6月上旬
・瑠奈容疑者と被害男性が会う(2回目か)
■7月1日午前2時ごろまでに
・瑠奈容疑者と修容疑者 自宅近くの小売店でノコギリやナイフなど複数の刃物のほか、スーツケースなどを買いそろえる
・修容疑者 1人で札幌市内の店でレインコートを購入
■7月1日午後8時ごろ
・瑠奈容疑者と修容疑者 自宅近くの小売店でノコギリを追加購入
■7月1日夜~2日未明
・修容疑者が車で瑠奈容疑者をススキノへ送る(その後、修容疑者は一度勤務先へ)
→ススキノで瑠奈容疑者と被害男性が合流 ホテルへ
→レインコートを着た瑠奈容疑者が、浴室で男性を後ろ手に拘束し、抵抗できない状態で後ろから首付近を刃物で突き刺し殺害か。致命傷は肺の近くまで達する深い刺し傷 死因は出血性ショック
→殺害直後に、ホテルで男性のスマートフォンを工具で壊し、証拠隠滅を図ったとみられる。複数の刃物で男性の首を切断し持ち去る
・修容疑者が車で瑠奈容疑者を迎えに行く
→一緒に厚別区内の自宅へ帰る
・数時間後、修容疑者が車で瑠奈容疑者をふたたびススキノに送る
→瑠奈容疑者は別のダンスクラブへ
■7月2日午前2時すぎ~同日午後3時ごろ
・3人のスマホを調べたところ「すすきの 殺人」と検索した履歴
■7月24日
・警察が死体損壊、死体領得、死体遺棄の疑いで瑠奈容疑者と修容疑者を逮捕
■7月25日
・警察が死体損壊、死体領得、死体遺棄の疑いで浩子容疑者を逮捕
■家宅捜索
・容疑者3人の自宅から被害男性の首、衣服、免許証、財布など、修容疑者の車から男性のスマホのSIMカードが見つかる。
→男性の首は2階の浴室でビニール袋に包まれ容器に入って腐敗した状態だった
・刃物約20本や金髪ウィッグなどのほか”何者かが手袋を着用した手で男性の頭部に触れる動画”なども押収
・瑠奈容疑者のスマートフォンも押収。電話やアプリなどで男性とやり取りをした形跡はなかった。
・血痕のようなものが付いたレインコートを押収
■8月14日
・殺人の疑いで瑠奈容疑者、修容疑者、浩子容疑者を再逮捕
→瑠奈容疑者が殺人の実行役とみて、3人の関与の仕方や計画性があるかを慎重に捜査
■8月16日
・殺人の疑いで瑠奈容疑者、修容疑者、浩子容疑者を送検
■警察の取り調べに対し…
・死体損壊などの容疑については3人とも黙秘
・殺人容疑について3人は黙秘や否認
・浩子容疑者は当初、「娘の犯行を止めたかったが止められなかった」と供述
■8月18日
・両親の弁護人がコメントを発表
買い物や送迎の事実は間違いないが、浩子容疑者が「娘の犯行を止めたかったが止められなかった」と警察に話した事実は一切ない。両親は、瑠奈容疑者が事件を起こすなどとは全く想像しておらず、殺人と死体遺棄について一切共謀していない、とコメント
■8月24日
・札幌地検が親子3人の鑑定留置を請求し、同日札幌簡裁は請求を認める決定
・両親の弁護人がふたたびコメントを発表
両親は8月21日から検察に対してのみすべての事実関係を供述しているが、弁護方針として警察に対しては黙秘権行使を続ける。
■8月25日
・両親の弁護人が半年間の鑑定留置を不服として、札幌地裁に取り消しを求めて準抗告を申し立てるも棄却される
■8月28日~2024年2月28日
・札幌地検が親子3人の鑑定留置を開始 半年間、3人の刑事責任能力を調べることに
■両親の話(弁護人への取材)
<修容疑者>
・事件前に瑠奈容疑者と購入した刃物について 「娘は趣味でナイフを集めていて違和感はなかった。のこぎりは木やベニヤ版を切るのが好きで買っていた」という趣旨の話をしている
・7月1日夜に瑠奈容疑者をススキノに送ったことについて 「娘から男性と遊びに行くと聞いていた」と話す
<浩子容疑者>
・「(以前、娘が嫌な思いをしたので)男性と会ってほしくなかったが、止められなかった」という趣旨の話をしている
<2人>
・「娘が事件を起こしたのは、後で知った。計画は知らなかった」という趣旨の話をしていて、共謀を否定。
【ススキノ首切断殺人】 精神科医の修容疑者ら親子3人に対する「鑑定留置」始まる…"異例の半年間" 刑事責任能力を調べる (23/08/29 07:00)
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