3.6坪のネイルサロンからスタート、今では美容業界にととどまらず、保育や児童発達支援事業も手がける株式会社「メルヴェ」。代表取締役の佐藤麻紀さんに多角化成功のポイントを聞きました。
メルヴェは2006年に札幌市で創業しました。個人事業主として3.6坪のネイルサロンからスタートし、2012年に法人化。ネイルやエステ、脱毛、サウナサロンなどの美容事業に加え、保育や児童発達支援事業を展開しています。
1:22 |3.6坪のネイルサロンを開業…最初は"閑古鳥"
――事業は多岐にわたりますね。
ネイル、エステ、サウナサロン。脱毛サロン、通所支援事業所4店舗、企業主導型の保育園、洋服のレンタルサイト運営をしています。全部で13店舗です。
――幼いころはどういう子どもでしたか?
小学校から器械体操を習っていました。中学・高校から新体操に。全国大会、国体選手として出場し、強豪チームに所属していました。体を動かすことがとにかく好きだったので、運動が大好きでしたね。
――学校を卒業後は?
高校卒業後はカーディーラーに就職。正社員として働いていましたが、手に職をつけたいなという思いがありました。
幼少から細かい作業や絵を描くことがとっても好きだったので、ネイリストを目指そうと思い退社。スクールに通いながら、大阪で3年間修行しました。
働きながら2004年に長男を出産した後、2006年に札幌市で3.6坪の小さなネイルサロンを開業しました。
――札幌でネイルサロンを開業し、売り上げはどうでしたか?
札幌市でネイリストとして働いた経験がなかったので、最初お客様はゼロ。閑古鳥が鳴くような感じでスタートしました。
「ママー!」と大泣きし常に追いかけてくる2歳の子どもを保育園に預けてました。
店に行ってもお客様は来ないので、ただひたすら掃除したり、チラシを折ったりしながら、「情けないな。こんなことやっていていいのかな」と不安になりながら、日々を過ごしていました。
04:19|スタッフの要望をかなえて「事業拡大」
――今では13店舗を経営。どのような過程が?
会社を大きくしようというよりは、スタッフ同士の人間関係のいざこざがきっかけですね。
2人は合わないけど、どちらも手放すわけにはいかない。一人ひとりが活躍できる場所を提供しようと、サロンを増やし、2店舗にしました。
働く従業員の9割が女性。長く働いていただきたい。スタッフから「保育園を作ってほしい。そうすれば長く働けるから」という声も上がったので、では作らなくては企業主導型の保育園を参入しました。
自分が会社を大きくしたいというよりは、スタッフからの要望や働きやすく、やりがいを持って取り組める働きやすい環境を大事にした結果、今に至っているのかなと思います。
――保育園を始めたとき、スタッフの反応は?
喜んでくれました。「オーナー、本当にやるとは思わなかった」とも言われました。
毎年5~6人ぐらい出産するスタッフがいるので、従業員の子どもたちも、自分がおばあちゃんのように接するのも楽しみです。
06:15|デイサービス事業も展開…"体操教師"の夢 かなえたい
――デイサービスを始めるきっかけは?
元々器械体操をやっていたので、昔の器械体操仲間の1人がたまたま、デイサービスをやっていました。
その話を聞いたときにビビッときたというか「私もやりたい」という気持ちになりました。
施設に見学に行き、1~2カ月ほど研修を受け取り組もうと決めました。
――ビビッと来た理由は何でしょう?
中学・高校時代は体育の教師になるのが夢でした。デイサービスは器械体操をメインとした療育。夢だった体操を教えることができるのではないか、という思いが強かったと思います。
母体の美容事業も安定してきていたので、次のステップとしていいタイミングで話を聞けたので、すぐ行動しましたね。
――畑違いで苦労されたのでは?
福祉業は美容業とまったく違いましたね。ただ、喜んでもらうという部分ではどの事業でも共通するもの。
自分自身を子どもを持つ母親なので、そういう姿勢を子どもにも見せたいなという思いもありました。
通ってくれる子どもたちに精いっぱいのサービスをしようというサービス業であれば一緒。苦労というより、新たな発見で楽しかったです。
08:56|女性社員が9割…「人の喜びが私の原動力」
――「喜んでもらいたい」という思いが原動力に?
「人が喜ぶこと」が自分に返ってくると思っています。スタッフの成長が自分の喜びにつながっている、子育てのような感じですね。
17年勤めているスタッフもいるので、そのスタッフが部下や新入社員に尊敬されている姿を見ると、自分を褒めてもらう以上に嬉しさを感じます。人の喜びが私の原動力だと再確認させていただいています。
――女性が多い職場だからこそできることは?
中学・高校と女子校だったので、女性の扱い方を小さいころから学んでいました。
女性は褒めるとすごく喜んでくれる。私自身も女性なので、自分がしてほしいことを相手にしてあげれば、まずは気持ちを掴めるかなと。
女性経営者ということで、細やかな気配りができたからこそ、女性社員がついてきてくれたのかなと思っています。
13:55|「常に全力で楽しむこと」家庭も仕事も同じスタンス
――SNSを拝見すると"家族への愛"がひしひしと感じます。
家族も社員も変わらず、常に全力で楽しむことを大事にしています。私は3人の子どもの母親ですが、楽しんでいる姿を見せることが子育てにおいても、従業員にとっても共通して大切ですね。
子ども食堂もやっているので、子どもたちを手伝わせたり、従業員とのコミュニケーションを保ちながら、みんなで一体となり楽しく過ごすことに力をいれています。
――率先して楽しまれている感がありますよね。
体育会系なんでしょうね。子どもには普通と違うと言われます。一番に楽しんでいるのは、私かもしれませんね。
私は基本スタッフの声で動くことが多いですね。スタッフがチャレンジしてみたいと声を上げれば、スタッフを動かすことからはじめます。収益をみて、できるようだったらなんでもトライさせる環境にあるとは思います。
16:07|「自分で答えを出さない」…"親の感覚"でスタッフと接する
――BOSSとして大事にしていることは?
「自分が答えを出さない」ということです。働く仲間は同じ方向を向いていると思っています。
それぞれが自分の答えを出して、自分で考えて行動できるように教育しています。BOSSというよりは、親という感覚でスタッフと接しています。
自分で考えるチームのほうが答えに近づけるのではないかと考えています。スタッフを信じて待つ気持ちです。
――今後チャレンジしたいことは?
エステで、今まで北海道内や札幌のお客様がメインでしたが、2023年秋に再生医療を掛け合わせたクリニックを開業します。
東京をはじめ、インバウンド(訪日外国人客)に目を向け、日本や北海道の良さを広げていきたいと思っています。
――日本の美容は世界で戦う力はありますか?
日本のサービスの質、一つ一つの品質の良さは、韓国に劣らない。良い素材がたくさんあります。
そこを打ち出していけば、世界に日本を広められるのではないかと感じています。
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北海道の活性化を目指すボス達と北海道の未来と経営を楽しく真剣に語り合う「BOSS TALK」(ボストーク)。廣岡俊光キャスターがBOSSの本音に迫ります。
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ネイルサロンから出発…"事業多角化" 美容にとどまらず保育や児童発達支援も「メルヴェ」佐藤麻紀さん #BOSSTALK
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