2022年5月、自らが出産した赤ちゃんを殺害し、遺体を駅のコインロッカーに放置した罪に問われていた23歳の女に対し、札幌地裁は懲役5年の実刑判決を言い渡しました。
住所不定・無職の小関彩乃被告(23)は2022年5月、札幌市内のホテルで自らが出産した男の赤ちゃんを浴槽に沈めて窒息死させ、遺体をJR千歳駅のコインロッカーに放置した殺人と死体遺棄の罪に問われていました。
これまでの裁判で検察側は「知人男性との関係を優先した極めて自己中心的な犯行」と指摘した一方、弁護側は「妊娠を誰にも相談できず、出産後に自分をコントロールする能力が低下していた」などと主張していました。
2月3日札幌地裁の井下田英樹裁判長は「未来ある赤ちゃんの生命を奪う重大な犯行」とした一方、「意思に反した妊娠をしていて、周囲に相談しづらかったことは理解できる」などと述べ、小関被告に懲役5年の実刑判決を言い渡しました。
幼い命が失われた今回の事件。
悲劇を防ぐために支援に乗り出す人たちがいます。
にんしんSOSほっかいどう 田中 佳子 所長:「ここでラインとメール、電話で相談を受ける」
札幌市の社会福祉法人が道からの委託を受けて行う相談窓口、にんしんSOSほっかいどう。
望まない妊娠で悩む女性からの相談を24時間受けつけています。
今回の事件で小関被告は、相談窓口を調べていたものの、実際には連絡しませんでした。
理由について「金銭的な余裕がなかったから」などとしていますが、にんしんSOSでは費用負担はなく、誰でも相談することができます。
にんしんSOSほっかいどう 田中 佳子 所長:「お金がなくても保険に入っていなくても、病院に行っていなくても連絡してください。名前も聞かないし、どこに住んでいるかも聞かない。相談してくれたら道は開ける」
また小関被告は事件前、「北海道、赤ちゃんポスト」と検索していました。
「赤ちゃんポスト」とは、親が育てることができない赤ちゃんを匿名で預かる施設です。
熊本県の慈恵病院が全国で初めて設置。
「こうのとりのゆりかご」という名前で運営しています。
蓮田健理事長は今回の遺棄事件に心を痛め、小関被告とも面会をしました。
事件前になぜ自分たちを頼ることができなかったのか聞いていました。
慈恵病院 蓮田 健 理事長:「頼ろうかと思った。ところが距離があった。経済的にも厳しかったから来れない」
北海道内では、石狩の当別町の民家に、親が育てられない赤ちゃんを匿名で預かる「ベビーボックス」が設置されました。
実際の受け入れはこれまでにありません。
ただ道は医療設備が確保されていないなど安全性に問題があるとして、運用を中止するよう繰り返し要請しています。
蓮田理事長は1月この施設を訪れました。
この施設には医療従事者がいないため、慈恵病院が協力し、出産可能な病院を探すことなど、協力を申し出ました。
慈恵病院 蓮田 健 理事長:「もし陣痛が来ているという方がいたら、24時間、私たちに連絡していただくと代わりに対応する」
悩む女性をひとりにさせない。模索の動きが続いています。
「にんしんSOSほっかいどう」では予期せぬ妊娠で悩む人からの相談に応じています。
相談は電話、LINE、メールでできます。
電話 080-4621-7722
メール ninshin-sos@muginoko.com
相談は基本的に無料。名前・住所は聞かない。
24時間365日対応。女性の専門相談員が対応します。
ひとりで悩まずに連絡してください。
コインロッカーに乳児遺体 23歳女に懲役5年の実刑判決…「相談してくれたら」予期せぬ妊娠 24時間相談可能な窓口知って (23/02/03 20:00)
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