北海道札幌市東区の納骨堂が突然、閉鎖されてから3週間近くになります。
なぜ宗教法人が経営破綻に至ったのか?背景を取材すると北海道ならでは特殊な事情が見えてきました。
利用者:「骨を引き取りに来たんです。新しいところを決めたので。突然、閉鎖になって詐欺ですよね」
札幌市・東区の納骨堂「御霊堂元町」。納骨堂を運営する宗教法人が事実上の経営破綻をし11月21日に建物引き渡しの強制執行が行われます。
札幌市保健所 小山内 康徳 課長:「(納骨堂は)充足されている」
突然の経営破綻の裏側を調べると見えてきたのは、供給過多ともいえる納骨堂の多さと北海道ならではのお墓事情がありました。
札幌市豊平区の西岡霊廟。25年前、道内初の室内霊園としてスタート。10年前からは納骨壇の運営も手掛けています。
西岡霊廟 担当者:「2人用や核家族というのがあるので、1人用2人用で使う納骨堂を建てることになった」
納骨壇の数は約1050基、価格は30万円から120万円。管理費は1万2000円から1万8000円です。
この納骨堂では最近、ある問い合わせが増えたと言います。
西岡霊廟 担当者:「ここの霊園は経営は大丈夫なのかという問い合わせはあった」
札幌市東区の納骨堂「御霊堂元町」の突然の閉鎖を受けて、心配になった利用者からの問い合わせが増えたのです。
西岡霊廟の納骨壇は、経営破綻した「御霊堂元町」と同じ半分程度が現在埋まっています。
自ら持つ土地や建物のためコストは基本少なく、光熱費の節約などで運営努力を続けていると話します。
では「御霊堂元町」がなぜ経営破綻をしたのか?
納骨堂事情に詳しい宗教ジャーナリストであり京都・正覚寺の住職でもある鵜飼秀徳さんは、要因の一つに納骨堂の供給過多を上げます。
宗教ジャーナリスト 鵜飼 秀徳さん:「都会に納骨堂を買って遺骨を移動させる動きがここ数年増えてきている。供給過多になっている状況」
近年、墓じまいや地方のお寺にある墓の管理が難しくなった人が、都会の納骨堂に遺骨を移す動きが増えてきているといいます。
一方でこれは札幌市が2018年に作成した墓地や納骨堂の実態調査の報告書です。
この報告によりますと、札幌市内の納骨壇の数は5万9188基。そのうち空いている納骨壇は1万4000基を超えていて、納骨壇が余っている状況も伺えます。
さらに数が増えたのは北海道ならではの事情もあるといいます。
宗教ジャーナリスト 鵜飼 秀徳さん:「雪国というのは冬場にお墓参りができない」
冬は墓地が雪に埋もれてしまうため、手軽にお墓参りができる納骨堂の数も多くなったといいます。道内の墓地の数は全国では下から2番目に少ない状況です
一方、納骨堂の数は全国でも2番目に多いです。
宗教ジャーナリスト 鵜飼 秀徳さん:「結果的に倒産することになると、社会不安になる。納骨堂のある種、信頼性が全国的に失われると、ほかの優良な納骨堂にも迷惑がかかる」
宗教法人「白鳳寺」の代表は11月13日に説明会を開くとしています。
しかし現在、代表の行方がわからなくなっていて利用者の不安が解消されない日々が続いています。
納骨堂 なぜ経営破綻に? "雪国は冬にお墓参りができない・供給過多" 代表は行方不明 (22/11/11 19:30)
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