不漁が叫ばれて久しい、函館市近海のスルメイカ。
最近、新たな海の主役になってきたのが、マイワシです。
骨の多さなどから敬遠されてましたが、加工して新たな名物にする動きが始まっています。
近年、函館市近海で大量に獲れるマイワシ。
北海道などはブランド化を目指していますが、消費は伸び悩んでいます。
理由は骨の多さと傷みやすさです。
そこで、地元で開発が進められているのがマイワシを塩漬けにしたアンチョビ。
ポッケディッシュ 齊藤 亘胤さん :「使用用途の広がりは無限大」
福田海産 福田 久美子 社長:「函館市のブランドというのがあれば、お客さまの反応は違うのではないかとみんな期待している」
苦境を救う救世主となるのか。函館市の新名物誕生の舞台裏です。
ここ数年、名物・スルメイカの不漁が続く函館市。
一方でブリの漁獲量が全国3位になるなど、函館市周辺の海は大きく変わりつつあります。
そんな中、海の新しい主役になろうとしているのが…。
大量に水揚げされるマイワシです。
函館市ではここ数年マイワシの漁獲量が伸びています。
2018年には6110トンでしたが、2021年は2万2523トンと約4倍に増加しています。
漁師:「今まで取れなかった魚が取れるようになった。今はマイワシがここ数年で取れるようになった」
ところが、このマイワシは骨の多さや傷みやすさから消費は伸び悩み、値がつかないことも多いといいます。
こうした状況を受け、地元の料理人や加工会社などが立ち上がりました。
2021年12月、マイワシの塩漬けアンチョビを商品開発するプロジェクトを始めました。
数ある商品の中でなぜ、アンチョビなのか…。
プロジェクトの中心メンバーで料理人の齊藤 亘胤さんです。
ポッケディッシュ 齊藤 亘胤さん:「洋食がアンチョビの使用としては一番メインになってくると思うが、おにぎりやお茶漬け、和食にも合わせやすい。使用用途の広がりには無限大のものがある」
たくさんの人たちに使ってもらえる可能性があるということで、様々な場面で使用できるアンチョビに舵を切りました。
齊藤さんが経営するこちらの店では、10月の本格販売に向けてアンチョビを広く知ってもらうため、試作段階のアンチョビを使った料理を特別に出しています。
ポッケディッシュ 齊藤 亘胤さん:「脂がのったアンチョビは、そのまま前菜として野菜とかと一緒に食べると、その旨味とふくよかな甘みが楽しめるというところが良いところ」
この日、提供したのは新鮮な野菜と一緒に盛り付けされたアンチョビ味のフライドポテトとアンチョビパスタ。
実際に食べた人は。
利用客:「ポテトとアンチョビがおいしかった。一番おいしかった。なんだろう。コクがある」
利用客:「全然食べやすい。むしろ旨味の方があると感じた。名産になってくれるといい」
反応は上々です。このアンチョビ、どのようにして作られているのか。
加工会社をお邪魔してみると…。
福田海産 福田 久美子 社長:「(全部で何kgくらいある?)ここには、60~70kgくらいある」
2022年4月からマイワシをアンチョビにするための仕込みを開始。
函館市・入船産のマイワシを3か月塩漬けにしたあと、さらに2か月ほど熟成させます。
福田海産 福田 久美子 社長:「(仕込み時期は)暖かい時期。暖かいと発酵が早まる」
通常、アンチョビを作るにはカタクチイワシを使います。
ただ、脂の乗った函館産マイワシを使うことでより、味に深みが出るといいます。
福田海産 福田 久美子 社長:「もっとイワシを食べてほしいし、本当はイワシだけ食べてもらえればいいけど、期待は大きい」
手塩にかけて作ったこのアンチョビ。
販売用の瓶も開発し、10月ごろ販売が始まる予定です。
福田海産 福田 久美子 社長:「函館市のブランドというので、函館アンチョビを作るとなると、お客様の反応は違うのではないかとみんな期待している」
ポッケディッシュ 齊藤 亘胤さん:「首都圏ではアンチョビは人気の商品になっているが、まだ地方都市にはまだ広まっていないので文化を根付かせていくのが大事」
イワシという海の恵みを活かしきる。
海のマチ函館市の新たな名物になる日が待たれます。
函館市の新名物誕生…消費伸び悩む"マイワシ"を「アンチョビ」に 洋食&和食にも「コクと旨味がある」 (22/08/14 07:30)
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