真夏のマスク着用をめぐり、熱中症のリスクが懸念されていますが、いま若者の間で気になる変化が起きていました。
20代大学生:「(マスク生活でこの人の顔知らないということある?)学校のみんなあまりわからない。他の学科の人とか…」
2年半に及ぶマスク生活。現在は、屋外で2メートル以上の距離が確保できる場合はマスクを外すことが推奨されるなど基準も変化していますが、逆にも増えています。
大学生 10代「マスクでメイク下半分を省いちゃうことが増えてそういう状態で外に出ていることに慣れてるので外すというイメージになってしまうと抵抗はある」
札幌市西区の「札幌山の手高校」。国の基準に基づき”マスクを外していい”としている体育大会をのぞいてみると…。
石川 広大 記者:「競技中はマスクを外してもいいということですが、サッカーをしている高校生達は全員マスクをつけています」
この日の最高気温は27℃。湿度は65%と蒸し暑い中、サッカーをする生徒たちですがマスクを外している人は1人もいません。
文科省は熱中症のリスクがあるため体育の授業や運動部の活動中はマスクを外すよう教育現場に求めていますが思春期の高校生は…。
札幌山の手高校 2年生ラグビー部: 「(Q部活でマスクする?)(マスクを)してます。しんどいです」
札幌山の手高校 1年生ラグビー部: 「(Qマスクするの恥ずかしい?)(周りの友人は)自分の素顔を見られるのが恥ずかしいという人もいる」
先生達も対応に苦慮しています。
札幌山の手高校 南 和孝 教頭: 「顔パンツのように生徒の方がつけているのが当たり前になっている。なかなか外さない」
どうやら熱中症の恐れがあっても子どもたちはなかなかマスクを外せないようです。
マスクが顔に与える印象を研究している北大大学院の河原教授は…
北海道大学 大学院文学研究院 河原 純一郎 教授: 「マスクをすることによって不安を和らげる働きもある」
若者にとって、自分の表情を表に出さないようにすることが安心感につながりマスクを着けたがる人が多いのではと分析します。
一方で懸念するのはコミュニケーションの部分です。
北海道大学 大学院文学研究院 河原 純一郎 教授: 「表情だと、笑顔が伝わりにくいとか、嫌がっている顔が伝わりにくいとか言われている。特に笑顔だと、目も口もどっちも表情を伝えるけど、口側のにっこりしているのが隠れますから伝わりにくい」
マスクをした場合、特に恐怖や喜びといった表情が読み取りにくくなるという調査結果もあるといいます。
臨床心理学が専門の北翔大学の飯田教授は大人が若者の気持ちを汲んで寄り添うことが重要だといいます。
北翔大学 飯田 昭人 教授:「『マスク外した方がいいと思うけど何か理由があるの?』などと尋ね、無理に外さないことが大事。本人が安心して外せるのを待つというのも大人の役割かなと思う」
第7波に備えるとともに若者の心にも気をかける優しさが大人たちに求められているといえそうです。
文部科学省では屋外で2m以上の距離を確保できる場合や、会話をほとんどしない場合は、マスクを外しても構わないとしている。さらに、熱中症対策としてもマスクを外すことを推奨しているが、実際の教育現場の実情は違うということ。
北翔大学の飯田昭人教授は、「無理にマスクを外させるのではなく、悩みを聞いて寄り添うこと」。さらに「本人が安心してマスクを外せるのを待つことも大人の役割」と指摘しています。
北海道医療大学の塚本容子教授は「屋外での感染リスクは低いと思うので、先生が『ここの場面はリスクが低いから、マスクを外そう』など、場面ごとにリスクを説明していくということが大事だと思う。さらに小さいお子さんの場合は、ウイルスとか細菌に触れて、免疫機能ができてくるのに、それが全くない状況になってしまう可能性がある。マスクを着けていることで、今後どれだけの影響があるのか、長期的なことも気になる。今は感染状況が厳しいので、気を付けなければいけないが、今後はマスクの着用について考えていく必要があると、思っている」
「素顔は恥ずかしい」 マスクを外せなくなった若者 "顔パンツ"と呼ぶ人も… 学校生活のいま (22/07/21 19:10)
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