事故原因の究明は進むのでしょうか。北海道知床半島沖で沈没した観光船「KAZU 1(カズワン)」が6月1日、作業船から陸揚げされました。
その際、船の底に穴が開いているのが確認されました。
(上空ヘリから):「いまゆっくりゆっくりと、クレーンを使ってカズワンがつり上げられていきます」
1日午前7時15分ごろ、青いシートで覆われたカズワンの船体が、作業船「海進」からクレーンでつり上げられ大型トレーラーに載せられました。
佐藤 創 記者:「今、カズワンが私の横を通過していきます。私の歩くスピードとほとんど変わりません」
トレーラーは約3時間かけて400mほど移動。途中、電線の下を通過するなど慎重な作業が続きました。
再びクレーンでつり上げられ、保管場所に固定されました。
田中 うた乃 記者:「カズワンがつり上げられました。船底には穴のようなものと傷が見えます」
その際、シートの隙間から、船底の左舷後方に穴が開いているのが確認されました。
また、それより後ろの部分には、擦れた傷のようなものも確認されました。
この穴について、船舶事故に詳しい水難学会の斎藤秀俊会長は。
水難学会 斎藤 秀俊 会長:「直角に曲がった傷を見ると、かなり硬く先がとがったものの上にガツンと乗り上げて、船の動きに合わせて切り裂いた傷。何かに軽く当たっただけではつかない。座礁の可能性がかなり高い。船は穴が開けば、そこからどんどん浸水する」
さらに、もう一つの擦れたような傷については。
水難学会 斎藤 秀俊 会長:「横についてる傷は風にあおられ、岩場に近づきすぎて流された感じ。風にあおられて岩場に近づき過ぎて底を擦って、そこから離脱しようとこすったことが考えられる」
この傷が沈没につながったかどうかは不明ですが、第一管区海上保安本部は事故原因の究明に向け船体を詳しく調べる方針です。
今後、調査はどのように進むのでしょうか?
水難学会 斎藤 秀俊 会長:「傷が本当に座礁事故によるものか。プロペラやシャフトが壊れてないか。後ろから入った水が、なぜ前の方に行ったのか。報告書となって初めて確定するのでかなり時間かかる。2~3年はかかるのでは」
1日午後には、陸揚げされたカズワンが、乗客の家族に初めて公開されました。
井上 智晶 記者:「いま家族がバスを降りて、重い足取りで献花する場所へと向かいます」
第一管区海上保安部 横内 伸明 警備救難部次長:「最初に見られた時にはかなりつらかったと思います。最後まで涙を流しながら、見られている方もいらっしゃいました。どのようにして起きたのかということについては、ご家族としては非常に関心があるところなので、しっかりと捜査していただきたいというコメントはございました」
乗客乗員26人のうち、いまだ12人が行方不明のままです。
6月1日も船舶5隻、航空機1機が国後島周辺などを捜索しましたが、発見には至っていません。
(KAZU1の「ワン」は本来はローマ数字)
カズワン陸揚げ 家族に船体を公開 「最後まで涙を流しながら、見られている方も」沈没から40日目 (22/06/01 18:35)
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