北海道知床半島沖で26人を乗せた観光船が沈没した事故で、船上でプロポーズする予定だった、男性の葬儀がとり行われました。残された手紙には、交際女性への思いがつづられていました。
「ずっとずっと大好きです。一生一緒についてきてください。愛しています。嫁になってくれますか? 」
プロポーズの言葉がつづられた手紙。観光船「KAZU1(カズワン)」に乗船し、亡くなった男性が、船に同乗した交際女性にあてて書いた手紙です。プレゼントのネックレスも用意されていました。
手紙を書いた鈴木智也さん。5月1日と2日、実家のある帯広市内で葬儀が営まれました。
2022年1月に北見市に移り住み、結婚に向けて、交際女性と同居を始めていましたが、沈没事故に巻き込まれ死亡しました。同乗していた交際女性はまだ見つかっていません。
鈴木さんの高校時代の同級生も、悔しさをにじませます。
鈴木 智也さんの同級生:「友達がすごく多かったイメージ。先輩とか後輩もすごく輪が広い感じの子でした。心残りはいっぱいあったのかなと思います」
葬儀会場では、父親が「当時寒かっただろう」と購入した、ダウンジャケットが棺に入れられました。プロポーズの予定を聞いていたという父親は…。
鈴木智也さんの父親:「車から、本人の手紙が出てきたんです。つらくて読めなかったです。悔しいです、残念です。これからの長い人生を奪われたと思うと、言葉がないです」
安斎 遥介 記者:「2日午後3時前です。遺体安置所から親子2人のご遺体が、それぞれ車に乗せられ搬出されます」
2日午後には、亡くなった3歳の女の子、加藤七菜子ちゃんが、父親の直幹さんの遺体とともに、斜里町内の施設から搬送されました。同乗していた母親はまだ見つかっていません。
石井 祐里枝 アナウンサー:「午前8時すぎのウトロ漁港です。雨が打ちつけるように降っていて、こちらの大きなブルーシートが吹き飛ばされそうなほど強い風が吹いています。この荒天で、漁船での捜索も中止となりました」
一方、いまだ行方不明となっている12人の捜索は、天候の悪化で、水中カメラを使った船内の捜索はできませんでした。
海上保安庁は4月24日に見つかった遺体の身元が、大阪市の女性と確認されたと発表しました。
土井 若楠 記者:「桂田さん、今、事務所に家宅捜索が入っていますが、何か聞いていますか? 桂田さん」
知床遊覧船の桂田精一社長は5月2日午前、地元の信用金庫を訪ねましたが、記者の質問には答えませんでした。
また、2日午後1時30分ごろから2時間ほど、会社で海上保安庁の家宅捜索に立ち会っていました。
国交省は、家族の滞在費などの諸費用の補償について、近々説明会を開くとしています。
担当者によりますと、会社は、乗客1人につき上限1億円の保険に入っているということです。
(KAZU1の「ワン」は正式にはローマ数字)
寒かったろう…亡き息子の棺にダウンジャケット 船上プロポーズ予定だった男性の葬儀 父が涙で無念語る (22/05/02 19:25)
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