北方領土の元島民からは落胆の声が上がっています。ウクライナ侵攻に対する日本のロシアへの制裁に反発し、ロシア外務省は平和条約締結交渉の中断と、北方領土のビザなし交流の停止を表明しました。
石垣 雅敏 根室市長:「予測していたとはいえ、大変遺憾であります。1日も早く状況が改善されることを願っております」
無念さをにじませる北海道根室市の石垣市長。ウクライナ侵攻を巡る日本の対ロシア制裁を受け、ロシア外務省は日本時間の3月22日未明、平和条約の締結交渉を中断すると表明しました。さらに…。
田中 うた乃 記者:「ビザなし交流が始まって30年を迎えるところでしたが、一旦白紙となりました」
北方領土のビザなし交流も停止。元島民には動揺が広がっています。
千島歯舞諸島居住者連盟 根室支部 角鹿 泰司 支部長代行:「元島民は時間がないです。墓参や自由訪問やビザなし交流などの人道上の交流や、互いの利益を生む経済交流は全部必要だと思う。私たちは平和を願うばかり。無謀な侵攻をして、いったいこれからの世界が平和になっていくのかどうか」
北方領土を臨む根室市の納沙布岬にある北方館には、これまでの返還運動の資料が展示されています。
北方館 小田嶋 英男 館長:「大変遺憾なことで残念。長年積み重ねてきた平和条約交渉が中断されるのは、あってはならないこと」
水産業にも不安が広がっています。今後の漁業交渉や値上げに心配の声が。
山十前川商店 宮崎 征伯 社長:「水産物の値段が上がり、消費が鈍るのでは。状況は絶望的で、ロシアの水域に入ることはまずダメでしょう」
札幌市でも…。
札幌市民:「我々も転勤で根室市にいましたからね。このような事態が起きる可能性は、あるというのは感じていました」
札幌市民:「残念だなと思います。戦争はやっぱりやるべきではない」
今回のロシアの動きについて、北方領土問題に詳しい専門家は…。
北海道国際交流・協力総合センター 高田 喜博 客員研究員:「日本は力による原状回復は認めないという立場で経済制裁を開始しましたが、ロシアはそれに反発するのは当然のこと。そうすると、信頼関係を前提とする領土交渉、平和条約締結交渉は継続できないというのが、むしろあたり前のことだと私は考えています」
今後については。
北海道国際交流・協力総合センター 高田 喜博 客員研究員:「ウクライナの問題が何らかの解決をしても、最低限の信頼関係が全てストップしてしまうと考えるべきだと思います」
平和条約の締結交渉や北方領土返還交渉は、暗礁に乗り上げた形となりました。
経済制裁に反発 ロシア“平和条約交渉”や“北方領土ビザなし交流”を停止…元島民は落胆 水産業にも影響 (22/03/22 19:55)
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