いわゆる「核のごみ」の文献調査が進む、北海道後志地方の神恵内村。2月の村長選には、現職と新人が出馬予定で、36年ぶりの選挙戦になる見通しです。
争点は「核のごみ」ですが、大きな課題も見えてきました。
高橋 昌幸 村長:「(Q.いまのところ文献調査の先に進むかどうかは考えはない? )ないですね。これは僕が決めること、僕だけで決めることじゃない。地質がダメだったら(文献調査は)そこで終わりですから」
2020年、国からの要請を受ける形で始まった、神恵内村での文献調査。
原発から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定のための第一のステップで、期間は2年とされています。
調査の終盤を迎える2022年…。
瀬尾 英幸 氏:「神恵内村長選にぜひ出馬したい。なんとか核ごみの問題を北海道から追放していきたい」
2月の任期満了に伴う村長選の告示を前に、隣接する泊村に住み、泊原発の再稼働に反対する瀬尾英幸さん(79)が、立候補を決意しました。
5回連続で無投票で当選し、6期目を目指す現職の高橋昌幸村長(71)にとって、初の選挙戦となります。
争点はやはり「核のごみ」の文献調査の是非…。
高橋 昌幸 村長:「(Q.文献調査を受けてよかったですか)これはね、やっぱり歴史が証明してくれる。(政治家は)歴史という法廷に引きずり出される立場なんですよ。そういう覚悟で私たちもやっているわけですから。いま良かったとか悪かったとか、いま私が評価するべきではないと思っています」
一方で当時、文献調査を求める商工会の請願を、村議会が採択していまに至る「村の現状」に…。
瀬尾 英幸 氏:「私が村長になったとしても、まず言えることは、今の村議員の賛成を得ることは、文献調査返上ということは、賛成は勝ちえないだろう。成果を出さないうちに、核のごみだけ返上したいと言っても一人芝居、一人だけの思いとなってしまう。村民を巻き込んだ形で、これはやっぱりやめましょう、としなければ本物ではない」
選挙戦となれば36年ぶり…。
では、住民がいま期待することとは。
神恵内村民 50代:「核ごみ、どうなるんだろうね。(Q.まず課題として取り組むべきことは?)過疎」
神恵内村民 70代:「過疎じゃないですか。仕事がないから若い人もみんな出ていく。漁業もこういう状態だから」
明治時代、「ニシン漁」で活気があった当時の神恵内村。
主力の漁業の衰退と人口流出が続き、1985年に1797人だった人口は、35年で約半分の870人にまで減りました。
2021年12月末時点で797人と、深刻な過疎化に歯止めがかからない状況が続いています。
瀬尾 英幸 氏:「金をじゃぶじゃぶ突っ込んで、地域がさっぱり活性化してない。人口が少しでも上向いたのかと。ぴくっとでも動けばそれは(原発の)交付金のおかげといえるが、一方的に下がりっぱなし。これはちょっとおかしい」
泊原発に隣接することで、国からの交付金は年間8千万円ほどありますが、過疎の問題解決は簡単にはいかないといいます。
高橋 昌幸 村長:「何で人を呼ぶかというのは至難の業です。定住して来ても、いくら給食費無償です、高校生の通学費補助します、大学生にも奨学金出します、子どもたちの医療費は無償です、やってますよ。(課題は)やっぱり働く場所かな」
注目を集める「核のごみ」を巡る問題。そして、過疎にどう取り組むかも住民にとって大きな課題です。
神恵内村長選は、2月22日に告示され投票日は27日です。
"核のごみ"文献調査が進む中…36年ぶり神恵内村長選の争点は 2月22日に告示 (22/01/24 19:40)
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