北海道南部の松前町や乙部町などで続々と判明しているイワシの謎の大量死。道内では赤潮の被害も相次ぐ中、北の海にいま何が起きているのでしょうか。
真っ白く濁った海…映像を撮影したのは、松前町の館浜地区。海の底が見えないほど、濁った状態となっています。
いつもの海と比べてみると…まったく色が違うのがわかります。
付近の住民:「1日か2日前、浜を見たら真っ白になっていた。イワシが沈んでいるんだわ」
付近の住民:「うろこが光るもんだから。脂だもん、腐敗して」
海の色が変わってしまった理由として考えられているのが、海岸をびっしりと埋めつくす大量のイワシ。
佐藤 健 カメラマン:「海岸には大量のイワシが打ち上げられています。腐敗しているため鼻をつまみたくなるような臭いが漂っています」
12月13日に大量のイワシが見つかった松前町。数トンにも及ぶとみられ、すでに住民の生活にも影響が出始めていました。
付近の住民:「道路まで臭う。車の中も、家の中も。何とか処分してほしい」
被害は周辺にも広がっています。日本海側の乙部町とせたな町でも、大量のイワシが打ち上がっていたことが12月16日までにわかりました。
さらに12日には、青森県六ヶ所村の沖合でも大量のイワシが約4キロメートルにわたり浮かんでいるのが見つかっています。
今週に入り少なくとも道内外の4地点で、イワシの大量の死骸が見つかる異例の事態となっているのです。
一体、北の海で何が起きているのでしょうか。専門家に話を伺いました。
北海道大学 桜井 泰憲 名誉教授:「低気圧が発達して通過した際に、一時的に強い冬型になった。非常に冷たい風が吹いて一気に海面が冷やされた。イワシがそういう所に行くとかたまり、大きな群れになる」
海で相次ぐ異変…
道南から遠く離れた羅臼町沖でもイワシに関わるある現象が…これは1000頭を超すイルカの大群です。イワシを追っていたとみられています。
函館市の担当者:「数えたら…何万匹ってイワシですから」
イワシを回収する作業員:「イナダが外洋にたくさんいて、港内に群れが逃げてきている」
道内では2020年9月にも、道南の函館港でイワシが大量に死んでいるのが見つかっていました。こちらはイナダに追われてイワシの群れが港の中に逃げ込み、酸欠状態となり死んだとみられています。
イワシは漢字で「さかなへんに弱い」と書きますが…
今回のイワシの大量死もほかの魚に追われたのが理由とみられるのか、それとも道内で被害が相次ぐ赤潮が関係しているのでしょうか。
北海道大学 桜井 泰憲 名誉教授:「この海域では赤潮の発生は報告されていない。青森はえりも町から下りたところにあるので赤潮を疑ったが違った。クロマグロやイルカの群れが追いかけてイワシが群れのかたまりを作る。そのなかで急激な酸欠が起きてしまい沖で死んでしまう」
渡島総合振興局によりますと、簡易的な海水の検査では、赤潮の原因となる異常なプランクトンなどは検出されなかったということです。
今後、漁への影響も懸念される中、各自治体では撤去方法などを検討しています。
12月に北海道周辺では海の異変が相次いでいます。
12日(日):青森県六ヶ所村沖合 イワシの死がい約4キロメートル
12日(日):羅臼町沖合 イルカの群れ1000頭→イワシを追ったか
13日(月):松前町 イワシの死がい約4キロメートル
14日(火):乙部町 イワシの死がい
14日(火):せたな町 イワシの死がい
松前さくら漁協によりますと、25日まではアワビの漁期で、担当者からは影響を心配する声もあがっています。
北海道各地でイワシ大量死 続々発覚…脂で白く濁る海 専門家「マグロかイルカに追いかけられ"酸欠"か」 (21/12/16 19:25)
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