静岡県の熱海市を襲った土石流。22人が死亡し、いまだ5人の行方がわかっていません。
捜索には北海道警の警察官も派遣されました。
現場で何が起きているのか、UHB 北海道文化放送の記者が見た被災地の現状です。
7月3日、静岡県熱海市で発生した土石流。
記録的な大雨で盛り土が崩れ、大量の土砂が住宅や車を襲いました。
土井 若楠 記者:「熱海市伊豆山地区の現場です。2階建ての1階部分が土に埋まった住宅の近くで、大勢の消防隊員がスコップで土をかきだしています」
記者が被災地に入ったのは、土石流の発生から11日目。
重機で土砂やがれきを取り除く作業が本格化したころでしたが、手作業での行方不明者捜索も続いていました。
捜索隊は全国の警察、消防、自衛隊など約1300人。その中には北海道警の隊員の姿もありました。
北海道警 警備隊 釣谷 毅 大隊長:「真夏の活動になるので熱中症対策が重要。新型コロナ対策など、今までの現場より神経を使う部分は多い」
強い日差しが照りつける中、約110人の北海道警の隊員が、ぬかるんだ土砂に足をとられながら懸命な捜索を続けました。
これまでに22人が亡くなり、5人の行方がわかっていません。
熱海市消防団 松広 富成さん:「避難誘導の訓練はしていたけれど、まさか本当に災害が起こるとは誰も思っていなかった。何をやっていいかわからないのが正直なところ」
あの日を振り返り、複雑な心境を明かす熱海市消防団の松広富成さん。
土石流発生の一報を受け、いち早く現場に駆け付けました。
熱海市消防団 松広 富成さん:「第一波の後に詰め所に行って招集をかけた。土砂で道路が分断されていたので、分かれて活動していた」
土石流が何度も直撃した消防団の詰め所は、1階部分が土砂で埋まり、止めてあったポンプ車は屋根がわずかに見えるだけ。
大きな被害を受けましたが、泥の中からあるものを見つけました。
熱海市消防団 松広 富成さん:「僕らの詰め所だという『顔』のような存在。傷がつき、石がめり込んでいるが土石流でこうなった」
消防団の看板です。被災地の消防団として、復興に向けた思いを新たにしました。
熱海市消防団 松広 富成さん:「看板を受け継いで、再び掲げたい。できること、やってほしいということをできる限りやって、地域のために活躍できればと思う」
小さな集落を襲った予期せぬ災害。多くの住民が悲しみを抱えながらも、元の生活を取り戻そうと前を向き始めています。
今回の土砂崩れの原因とされるのが「盛り土」です。札幌でも同じようなことが起きるのでしょうか。
札幌市によりますと大規模な盛り土が行われた場所は札幌市内に183か所あり、清田区47か所、南区46か所、豊平区42か所などとなっています。
北海道大学大学院公共政策学連携研究部の渡部要一教授は、「札幌での土石流は考えにくい。熱海市のような急斜面での大規模な盛り土がないため」と話します。
ただそれでも安心はできません。札幌市内には「土砂災害の危険箇所」が974か所あります。
渡部教授は、「特に火山灰を含む土地や、河川によって削られた谷の上流は土砂災害に注意が必要」と指摘します。
札幌市のホームページにはハザードマップが掲載されています。もう一度自分の住む場所の確認をして災害に備えましょう。
熱海市を襲った「土石流被害」 いまだに5人が行方不明…北海道から捜索隊派遣も (21/08/01 09:00)
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