東京オリンピックの開会式まで2か月を切りました。
札幌市でもマラソンや競歩が予定されています。感染拡大が続く中、安全に開催することはできるのでしょうか。開催の条件とは?
5月24日から始まった新型コロナウイルスワクチンの高齢者への接種。政府は7月中に完了させたいとしていますが、見通しは厳しい状況です。
そんな中、アメリカ政府は5月24日、日本への渡航警戒レベルを最も高い「渡航中止」に引き上げました。「日本では変異ウイルスの感染が拡大していてワクチン接種を受けたアメリカ国民にもリスクがある」というのがその理由です。
オリンピックは本当に開催できるのか? マラソンや競歩が予定されている札幌市は、準備に不安を抱えています。
秋元 克広 札幌市長:「感染状況について先が読めない。準備などに支障が出てくるのは事実。観客をどうするかという方向性が、まだ見えない」
オリンピックの中止や再延期を求める声が強まる中、開催するための条件について大会組織委員会に聞いてみると…。
大会組織委の回答:「コロナ禍の厳しい状況においては、様々な意見があることは理解しています。一日も早い社会の回復を願い、安全で安心な大会開催実現に向けて、政府・東京都・関係自治体と緊密に連携し、準備に尽力してまいります」
具体的な開催の条件は示されませんでしたが「安全で安心な大会」を目指すとしています。どのような形であれば安全・安心と言えるのか。北海道民はどう考えるのでしょうか?
20代 事務職:「ワクチンが打てる状況だと思うが、まだ全年代の人が打てる状況ではないので、日本全域で緊急事態宣言がなくなるまではやるべきじゃない」
40代 会社員:「感染者が出ない前提条件のもとでやるのであれば、開催してもいい。ウイルスはどんどん変異すると聞いているので恐ろしい」
50代 医師:「これだけ医療が大変だと言っていて、オリンピックでもっと感染が広がったら大変なんじゃないか。だったら、今やらなくてもいいのではという気持ちがある」
残された時間は2か月を切っています。安全・安心な大会は可能なのでしょうか? 感染管理に詳しい、北海道医療大学の塚本容子教授はこう言います。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「開催できる状況ではないというのが結論です」
東京オリンピックの開催に悲観的な結論。その理由は?
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「7月末までに65歳以上の高齢者向けワクチン接種が終わるか、なかなか厳しい状況だと思います。集団免疫というのは6~7割の人が獲得すると、感染が拡大しないと言われています。北海道の65歳以上の人の割合が30%だとして、それが全員終わったとしても6割は到底達成しない」
これだけではありません。塚本教授がオリンピック開催について最も懸念することが…。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「インドの変異ウイルスというのは、5月17日現在、44か国で確認されています。人の入国を許すと、どうしても変異ウイルスが持ち込まれる可能性は一定程度あると考えられます。オリンピックのような多くの人が集まるイベントは、非常に危険だと思います」
感染力が非常に強いインド株の変異ウイルスが、オリンピックを機に国内に広まるのではというのです。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「開催にこぎつけたとしても、医療崩壊につながってはいけないので、それは安心なオリンピックとは言えないと思います」
開会式まで2か月を切った今、緻密な対策と冷静な判断が求められています。
東京五輪まで2か月切る…“安全・安心な大会”ホントにできる? マラソン会場札幌市の不安 (21/05/30 09:00)
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