変異ウイルスへの効果はまだ分かりませんが、対策の切り札として、道内でも接種が進むワクチン。
予定通りに供給が進まず、全国で有効利用に向けた注射器の試行錯誤が続く中、北海道内でも1瓶で通常6回の接種を7回に増やすための検証が行われました。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「インフルエンザのワクチンの注射用の針と注射器になります」
供給量が限られている新型コロナウイルスのワクチン。塚本教授は一般的なインフルエンザ用の針が短い注射器で接種できないか、検証しています。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「薬液を入れてもここの部分は押しきれないので薬液が残ってしまう」
ワクチン接種に使われる注射器は、本体と針の間に大きなデッドスペースが。
毎回、この部分に残ったワクチンが無駄になるため、一つの容器から通常、5回から6回分しか接種できません。
しかし、針が植え込み式のインフルエンザ用の注射器では…。デッドスペースはわずか。
1回分の量が節約でき、最大7回分接種できるといいます。
課題は針の長さ。現在使われている針は「2.5センチ」。インフルエンザ用は「1.3センチ」です。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「上が脂肪で、その下が筋肉層」
ワクチンは皮下脂肪の奥にある筋肉に薬液を注入する「筋肉注射」です。
超音波を使ったエコー検査で針が届くか検証します。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「(針の長さ)1センチあれば十分ではないか」
検証の結果、脂肪から筋肉までは1センチ程度。高齢者や痩せている人であればインフルエンザ用の注射器が使えることがわかりました。
北海道医療大学 塚本 容子 教授:「コロナウイルスのワクチンがなかなか入ってこない中、思っている以上に打つことができる」
一方、4月から始まる予定の65歳以上の高齢者への接種を前に北見市では10日から札幌の業者に委託し、相談を受け付けるコールセンターを開設しました。
北見市ワクチン接種担当 島津 えりかさん:「当面はワクチン接種に関わる相談や各種問い合わせの受け付け、接種時期が確定したら予約についても受け付けを行う」
道内では約166万人の高齢者が接種する予定ですが、当初の供給量は少ない見込みで、研究機関や自治体の試行錯誤が始まっています。
●コロナ用の注射器:5~6回分接種
針の長さ2.5センチ
●インフルエンザ用の注射器:7回分接種可能
針の長さ1.3センチ
北海道医療大学の塚本容子教授は、「アメリカ人の大柄な人と日本人では筋肉までの距離が違うことを考えると、皮下注射用のインフルエンザ用の注射で筋肉層まで届くのではないか。ただ個人差があるので、接種できる人を選ぶとは思う」とし、誰にでも接種が可能ではないと話しています。
ただ「インフルエンザワクチン接種を勧めたこともあって器具の在庫があると聞いていたため、すぐに活用できると思い検証した」と活用への期待感を示しました。
"針短いインフル用注射器”有効かも…1回分増え「7回」に ワクチン接種で検証開始 (21/03/10 20:45)
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