決め手はリアサス。やはりトーションバーの味わいは格別だった
初代911(タイプ901)から綿々と続く空冷911の乗り味は、RR(リアエンジン・リアドライブ)という独特のパッケージも手伝って、いまなお多くのスポーツカーファンを魅了し続けています。今回はその集大成ともいうべき3.2カレラに注目。
「空冷911にはタイプ964や993もあるじゃないか!」という意見はごもっとも。しかし、1964年の発売からポルシェパラノイア(熱狂的ポルシェファン)を生んだ要因は、水平対向6気筒エンジンが奏でるハーモニーやパフォーマンスもさることながら、コンパクトなパッケージを実現したトーションバー形式のリアサスペンション独特の乗り味にあるのではないか? という思いに至ります。
1984年、従来の3Lエンジンはボア径95mmのままターボ3.3のクランクディメンションを生かし、ストローク値を70.4mmから 74.4mmに伸ばし、総排気量2994ccから3164ccに拡大。 伝説の“ナナサンカレラ”の出力を超えたことから、ポルシェはシリーズ中最高性能モデルに与える「カレラ」の名を復活させました。
さて、サンプルとして取材したのはデビュー2年目に当たる1985年式の正規ディーラー車。シャーシは前部隔壁とフロアに用いる鋼鈑を0.75mmから1.0mmへ変更し車体剛性を強化。日本仕様はキャタライザー(触媒)を標準装備し、また、本国仕様と異なり91オクタン(本国仕様は98オクタン)のガソリン対応なので若干パワーは落ちます。
しかし、それでもトルクの厚みを増したエンジンは扱いやすく、クラッチミートもアイドリング状態からOK。それでも比較して964の3.6Lエンジンよりアクセルレスポンスに鋭さを感じます。軽量な車重と相まって、その走りはいまなお色褪せることはありません。
今回ご協力いただいた『ヴィンテージ湘南』の湯山代表に最新の流通状況をうかがうと「昔、あれだけたくさんあった3.2カレラですが、あっという間に流通量が激減してしまいました。とくに今回ご紹介したオリジナルのコンディションを維持し、大切に扱われた個体はなかなか出会えません」という。
詳細は是非、動画をご覧ください。いつものようにレアなストック車両も多数ご紹介しています。ではまた!
Text:Seiichi Norishige
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最後の聖域か!? 伝統的空冷ポルシェ911を堪能できる3.2カレラにクローズアップ!
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