乱雑に積み上げられた無数の石の山。
1つ1つを見ると、多くは四角い形をしています。
この石は全て山林に不法投棄された墓石。
数千にも及ぶ墓石が捨てられたそのすぐ横には、雄大な瀬戸内海が広がっていました。
兵庫県の人気観光スポットとして知られる淡路島南部。
県の職員とともに道路脇の空き地を奥へと進むと、雑草が生い茂る山林に、名前や日付が刻まれた石が積み上げられた“墓石の墓場”がありました。
兵庫県淡路県民局・山根隆二朗さん:
大体1500トンくらいあるのではないかと。
高さは約4メートル、墓地に置かれていたのか、周囲にはお地蔵さんも転がっています。
さらに奥へと進むと、180年以上前の江戸時代後期に建てられた墓も。
不法投棄による“墓石の墓場”。
専門家は先祖代々受け継いだ墓を撤去する「墓じまい」の影響を指摘します。
シニア生活文化研究所・小谷みどり代表理事:
2023年度は17万件近く「墓じまい」があった。10年前に比べると約2倍近い数に増えている。石材店の中には、引きあげた墓石を粉砕して廃棄するのにお金がすごくかかるので、不法投棄する業者がある。
不法投棄が始まったのは約20年前。
11年前の取材では、すでに男性記者の背丈の2倍以上の高さまで積み上がっていました。
兵庫県によると、墓石の撤去には数千万円の費用がかかるため、不法投棄された土地の所有者も手を出せないといいます。
現場の周辺は瀬戸内海を望む美しい風景がSNSでも話題となる“映えスポット”なのですが、訪れた人に話を聞くと、「墓石が置かれていると怖い」「え?怖いというか、不気味というか」などの声が聞かれました。
しかし今、長年地元を悩ませてきた墓石問題にある解決案が浮上していました。
南あわじ市 万博・観光戦略統括官 吉村文章さん:
このすぐ近くで現在、大鳴門橋の下に自転車道を県が整備中で、さらにお客さんが増える。大きな駐車場が必要。
今、淡路島と徳島県をつなぐ大鳴門峡では、サイクリングロードの整備が進行中。
完成すれば観光客が大幅に増えることが予想されています。
今でも周辺は、週末となれば観光客で大渋滞。
さらにオーバーツーリズムとなることが予想されるため、新たな駐車場の整備計画が進行中。
その候補地として、不法投棄現場を活用する案が浮上したのです。
南あわじ市 万博・観光戦略統括官 吉村文章さん:
交通渋滞解消は積年の課題だったので、この機会に課題を解決する。そして産廃(の墓石問題)も解決する。地権者さんから土地を譲ってもらい、駐車場を整備すると。そういう計画を進めている。
FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/
“墓石の墓場”淡路島で長年頭を悩ませる山林に不法投棄された大量の墓石「墓じまい」影響か…サイクリングロード整備が“解決策”に? 兵庫
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