中部電力の浜岡原子力発電所の再稼働をめぐる審査で、データを不正に操作した問題について勝野哲会長がきょう、中部経済界の年頭会見で陳謝しました。(中部電力 勝野哲会長 きょう)
「中部電力の原子力事業がステークホルダーの信用を失墜させてしまった。一歩ずつ信頼を回復していくことにつきる」中部電力が管理・運営する静岡県御前崎市の浜岡原発。その3号機と4号機の再稼働をめぐる審査で、中部電力がデータを不正に操作し、意図的に地震の揺れを小さく見せていた疑いが明らかになったのです。
「安全規制に対する暴挙」「ねつ造、または改ざんに当たる」
(原子力規制委員会 山中伸介委員長 きのう)
「安全規制に対する暴挙である。審査そのものをやり直していく必要があろうかと」(原子力規制委員会 山岡耕春委員 きのう)
「恣意的に本来選ばれるべき(地震の)波よりも小さな波を選んだということだと思う。ねつ造、または改ざんに当たるもの、非常に大きな失望を感じた」
中電の“データ不正” 何を操作した?
ねつ造と指摘されたのは「基準地震動」と呼ばれる、想定する最大の揺れを示す数値。中部電力は規制委員会への説明で、原発に影響を与える地震を想定する際に、ランダムな地震の波のグラフを作成し「平均に最も近いもの」を代表とするなどと説明していました。しかし、実際にはあらかじめ代表にしたい地震の波を選んだうえで、整合性が取れるようにあとから他の地震の波形を選定していたのです。
「審査に要した国費を無駄にするような行為」
(中部電力 林欣吾社長 5日)
「基準地震動の策定に関して、不適切な取り扱いをしていた疑いが確認された」あざむかれた側の規制委員会は「不適切」という表現では収まりません。
(原子力規制委員会 山中伸介委員長 きのう)
「審査データのねつ造案件である、明らかに不正行為」(原子力規制委員会 杉山智之委員)
「心底がっかりしている」
(原子力規制委員会 神田玲子委員)
「審査に要した国費を無駄にするような行為」
約12年にわたる審査は“白紙”の見通しに
浜岡原発は2011年、福島第一原発の事故を受けて原子炉がすべて停止しました。その後、2014年に再稼働に向けて、いわゆる「安全審査」を申請。約12年にわたって審査が継続されていましたが、設備の耐震設計などの安全性の前提となるデータの不正によって審査は白紙の見通しに。津波対策として建設していた巨大防波壁の強度も信頼性を失うことに。静岡県の鈴木知事も取材に応じ「何らかの形で国に申し入れをする必要がある」と話しました。(静岡県・鈴木康友知事 きのう)
「信頼性を失わせる大変遺憾な出来事。国に対してはしっかり事業者を指導・監督するよう求めていく」
規制委員会は中部電力に立ち入り検査の方針
また、浜岡原発の周辺自治体の市長は、1月にも経済産業省や内閣府などに対し、中部電力の管理・監督を徹底するよう要望する方向で調整しているということです。(中部電力 勝野哲会長 きょう)
「何が問題だったのかというのを中部電力の調査の中で明らかにし、(他の電力会社での影響が)最小限の形で(他の原発の)再稼働が進められるようにしていただきたい」混沌とした再稼働への道のり。規制委員会は中部電力への立ち入り検査を行う方針で、審査のやり直しを含めて具体的な対応を来週議論する予定です。
詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2390422
浜岡原発のデータ不正問題 一体何が? 中部電力会長が陳謝 審査は“白紙”の見通しに 「信用を失墜させてしまった。信頼回復していくことにつきる」
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