愛知県犬山市の日本モンキーセンター。56種類およそ800頭を飼育しています。
中には熱帯地域で生息し、寒さが苦手なサルもいて暖房費の高騰は施設にとっても大きな痛手となっているのです。しかし、こちらのサル達は…。
(記者)
「冬と言えばたき火!暖かいですね。こちらのサルたちもたき火を囲み、暖を取っています」
こちらはヤクシマザル。本来サルは火を怖がるといわれていますが、この寒さに耐えられないのか、火のそばに近づき暖をとっていました。“今や冬の風物詩”として有名な、日本モンキーセンターのたき火にあたるサルたち。この始まりはいつだったのでしょうか。(日本モンキーセンター飼育員 堀川晴喜さん)
「60年ほど前の伊勢湾台風の時に倒れた木で職員がたき火をしたところ、サルたちが集まってきたのがきっかけです」
はじまりは「伊勢湾台風」
死者・行方不明者が5000人を超える甚大な被害が出た1959年の伊勢湾台風。その3年前の1956年に日本モンキーセンターは、サル類の総合的研究、野生ニホンザルの保護などを目的に、文部科学省所管の財団法人として設立されました。設立翌年の1957年にはセンターが運営する施設のひとつ「犬山野猿公苑(いぬやま やえんこうえん)」が開苑され、ヤクシマザルが放たれます。
「たき火にあたるサル」のはじまり
犬山モンキーセンターの学芸員 阪倉若菜さんは「犬山野猿公苑は、日本モンキーセンターから2キロほど離れた、木曽川沿い近くにあったため、伊勢湾台風の時に出た倒木や家屋の残骸、そして木曽川河岸に流れ着いた流木などを利用し、職員が冬場あたたまるためにたき火を始めました。そのたき火に子ザルが近づき火にあたり始めたのが、たき火にあたるサルのはじまりです」と教えてくれました。21日はたき火とともに、「ほかほかおいもタイム」も実施され、サルたちはホクホクの焼き芋をおいしそうに食べていました。60年以上の歴史…CBCのライブラリー映像には、1975年に職員の皆さんが、サルといっしょにサツマイモを食べているのどかな風景も残っていました。
21日にはこんな風景も…
(記者)
「サツマイモを水につけて冷ますサルもいますね」好奇心旺盛なヤクシマザル。いつの頃からか、池の水にサツマイモをつけて、冷ましてから食べる姿も見られるようになったといいます。97年に野猿公苑が閉鎖し、現在、日本モンキーセンターのモンキーバレイにはそこから移った、約130頭のヤクシマザルが暮らしていますが、飼育員は焼きイモをそのまま まるごとサルに渡すのではなく、細かく分けたうえで遠くに投げたりして、弱い個体にもいきわたるようにしているということです。伊勢湾台風から自然発生し、60年以上8世代にわたりたき火にあたる文化的行動が見られるのは、日本モンキーセンターのみだということです。学芸員の阪倉さんは「今年生まれの赤ん坊が、母親のおなかにくっついた状態でたき火のそばにいるのを見て、こういったことが60年以上、8世代にもわたり繰り返され、受け継がれてきたのだなあと思いました。こういった文化的行動がこれからも受け継がれ続け、多くの方に見ていただけるように努めていきたいと考えています」と話してくれました。たき火は22日の冬至にも行われ、1月末までの土日・祝日に行われる予定です。
値上げの波がサルたちにも…
日本モンキーセンターでは現在、56種類、約800頭のサルを飼育していますが、エサに使われているイモ、リンゴ、小麦などが約2割値上がり。それに加えて燃料費の高騰も心配です。ガス、電気、灯油が去年に比べ、年間で約300万円も上がっているということです。日本モンキーセンターで飼育しているサルの中にはアフリカ、南米、東南アジアのサルもいて、その場合、1年中室温を25℃に維持しなければならないからだということです。これらにともなって、来年4月から入園料が挙げられることも決まっていて、大人800円→1200円、小中学生が400円→500円になるということです。日本モンキーセンターによりますと、エサ代の一部は来園者や農家の人達の寄付などでまかなっているのが現状です。物価高の影響はサルたちにも…という状況ですが、寒さの中でも元気に暮らしているサルたちを様子を見にきてほしいということです。
詳細は NEWS DIG でも!↓
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/cbc/246266
大雪や寒さに負けない!愛知の「たき火にあたるサル」 伊勢湾台風をきっかけに“8世代続く”風物詩にも“値上げの波”が
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