愛知県西三河エリアの産業を支えてきた、明治用水。
取水口から農業用水や工業用水を取り込めないトラブルですが、農業への影響を取材しました。
(JAあいち中央 営農部会 神谷力部会長)
「本当だとここから水が出てきます。全く今は出る状況ではありません」
明治用水の100年以上もある歴史の中で、こんな事態は初めて。西三河地域の農業用水はどうなるのか?
(コメ農家 鶴田晃康さん 安城市)
「実態がだんだんわかってきて、不安がまたさらに強まった」
田植えの時期を直撃した前代未聞のトラブル。
(コメ農家 高木滋宏さん 知立市)
「水を入れようとしたら1滴も出ない。弱った」
(コメ農家 高木芳夫さん 知立市)
「奥の田んぼは水がないので(田植え)ができない。(農家にとって)水は命の次に大事」
地元、愛知・安城市のJAも、このまま水が届かなければ、種が作れず来年の米の収穫にも、影響が出る可能性があると言います。
(JAあいち中央 営農部会 神谷力部会長)
「この地区は大きな河川がなく、明治用水に頼っている。水が出ていないというのは農家にとっては、あすが見えないくらいの衝撃」
安城市のナシ農園を訪ねました。
(甘水園 猪飼孝志さん)
「本来ならここから(水が)出ないといけないが、出てこない」
こちらのナシ農園では、毎年年間2.5トンを出荷。収穫は7月中旬を予定していますが…。
(甘水園 猪飼孝志さん)
「防除で(農業用水を)使うので、致命傷になる可能性がある」
春先からいまの時期は、ナシに虫がつきやすく、水に薬剤を混ぜて散布する必要があるのです。
しかし、きのうの朝、肝心の農業用水がストップしていることに気が付いたと言います。
現在、知人の井戸から、水を融通してもらってしのいではいますが、収穫前になると、スプリンクラーで大量に水やりをする必要があり、井戸水に頼れなくなるとのことです。
(甘水園 猪飼孝志さん)
「水は生命線。極端に言えば1週間で出てほしい。(1週間が)我慢の限界」
取水施設を管理する東海農政局は、18日の段階で、明治用水を利用する農業従事者に対して、「ため池の水の活用や、田植えなどの作業の時期を先延ばしすることをお願いしたい」と話していましたが…
(横山朋未記者)
「大規模な漏水が起きた明治用水頭首工です。工業用水を確保するための、給水ポンプが昨日よりも増設され、くみ上げが行われています」
また、水をくみ上げやすいように、上流で土のうなどを積み上げ、川の流れを変える作業も続けられています。
懸命の作業が、取水施設では行われていますが、あくまでも応急的な対策。農業従事者からの「我慢の限界」という声があちこちから聞こえています。
田植え直撃「水が一滴も出ない」 明治用水の大規模漏水 農業への影響は? ナシ農家「1週間が限界」 愛知(2022/5/19)
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