中国産を熊本県産と偽っていたアサリの産地偽装問題。熊本県は12日、緊急停止していたアサリの漁と出荷を約2か月ぶりに解禁。この地方の漁業関係者らはどう受け止めているのかを取材しました。
CBCテレビの追跡取材で明るみに出たアサリの産地偽装問題。
中国から輸入したアサリを熊本の干潟につけて短期間で回収し、熊本県産と偽って販売する手口が横行していました。
(熊本県 蒲島郁夫・知事)
「誰が見ても犯罪ですよね」
熊本県はことし2月、偽装品をあぶり出す狙いで純粋な熊本県産アサリの漁と出荷を緊急停止。
そして、約2か月が経過した4月12日…。
偽装品が全国から一掃されたことを受け、熊本県は漁と出荷を解禁。
(アサリ漁師 宮田直樹さん)
「おいしいものを届けられたら、というのが一番ですね」
熊本県は産地偽装をなくすため、県産アサリの流通過程を監視する制度を4月12日から導入、本格的に漁と出荷が再開されました。
しかし、熊本県で取れる天然アサリの漁獲量は少なく、この後全国に広く流通するかどうかは見通せません。
一方、アサリの漁獲量“全国一”を誇る愛知県。
偽装された熊本県産アサリが長年、安く売られていたことで割を食ってきました。
(アサリ漁師 細田光則さん)
「産地偽装された(安い)アサリに引きずられて(愛知県産の)単価が落ちていく。全国のアサリ漁師は『単価を安くしなければ』というのはあった」
適正価格でアサリが売れない中、愛知県田原市では4年前から栄養分が多い三河湾の海中に設置したカゴの中でアサリを育てる、全国的にも珍しい養殖方法を取り入れています。
その名も「渥美垂下アサリ」、特徴は身が大きく、砂抜きをしなくても食べられること。
(アサリ漁師)
「これ以上のアサリがあるなら見てみたい、それくらい自信を持っています」
こうした工夫をするものの、愛知県のアサリの漁獲量はピーク時の1割未満に。
熊本県など他の地域の漁師と一丸となって、年々減少する国産アサリの漁獲量を取り戻していきたいといいます。
(アサリ漁師 細田光則さん)
「日本中のアサリ漁師が潤ってほしいというのが自分の思い。自分たちの知っている技術であれば、いつでも聞いていただければ。お互い情報交換しながら、昔の豊かな海につなげられたら」
さらに、愛知県では国産だけでなく輸入アサリの魅力を高めたいと奮闘する業者がいます。
愛知県西尾市の水産加工会社「丸光水産」の倉地一仁社長。
愛知県の業者で唯一、アサリの産地偽装をなくすための協議会に所属しています。
(丸光水産 倉地一仁・社長)
「“旨味あさり”ということで差別化して売ろうかなと」
倉地社長は愛知県で獲れたアサリのほか「旨味あさり」と名付けた中国産アサリを約2か月前から販売。
おいしさの秘密は工場にあるといいます。
(丸光水産 倉地一仁・社長)
「プランクトンが豊富な海水につけることで、うま味が増す」
三河湾のすぐそばにある工場。
栄養分が豊富な三河湾の海水をポンプで工場にくみ上げ、アサリを1週間程つけることで味がよくなるといいます。
倉地社長はアサリ業界の今後については…。
(丸光水産 倉地一仁・社長)
「産地偽装で、お客さんの消費が離れた。全国のアサリ業界の人たちが1つになるようにがんばりたい」
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アサリ産地偽装問題の熊本県が漁と出荷を解禁 漁獲量“全国一”の愛知県でも漁業関係者が一丸に (22/04/12 17:10)
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