埼玉県行田市で2日、下水道管の点検中に作業員4人がマンホールに転落して死亡した事故で、死因は硫化水素による中毒である可能性が高いことが分かりました。夏場の高温で、硫化水素がより発生しやすい状況だった可能性があります。
事故現場の近くには4日、献花台が設置されました。下水道調査などを行う会社に勤める4人が亡くなりました。本間洋行さん(53)、樋口英和さん(56)、松村誠さん(54)、男性(54)です。
事故が起きたのは2日午前9時過ぎのことでした。「作業員がマンホールに落下した。姿が見えない」と同僚が消防に通報。当時、現場で行われていたのは下水道管の緊急点検でした。八潮市で今年1月に発生した道路陥没事故を受けて、国が自治体に要請していたものです。亡くなった4人が所属する会社は行田市から委託され、下水管チェックのために水を抜く作業を行っていました。警察によると、4人は硫化水素中毒が原因で亡くなった可能性が高いことが分かっています。
最初に、本間さんが排水状況を確認するためマンホール内に入りました。この時は硫化水素濃度に異常はありませんでした。その後、地上にいた作業員が本間さんが落下したと思われる水の音を確認。これを受けて現場責任者が降りていきました。ところが、地上からの呼び掛けに反応しません。続けて、助けようと降りた作業員2人も次々に転落したとみられています。現場責任者が降りる時からは、ガス検知器の警報が鳴っていたといいます。また、落下した4人は、会社が業務計画書に記載した安全帯やマスクの着用をしていませんでした。
硫化水素は、下水の成分を微生物が分解することで発生します。吸い込むと呼吸障害を起こし、意識を失う場合も。なぜ急に硫化水素濃度が上がってしまったのでしょうか。専門家は、下水道で発生しやすい硫化水素が、連日の猛暑でより多く発生した可能性を指摘します。
東京大学大学院 加藤裕之特任准教授
「水温が20度以上になると、通常よりも多くの流化水素が発生してしまう。特に注意が必要。特に今回、水を攪拌(かくはん)するような作業をしていれば、非常に急速に濃度が高まるということはあり得る」
全国に多くの老朽化した下水道があるため、安全対策のさらなる徹底が必要だと言います。
東京大学大学院 加藤裕之特任准教授
「これから下水道の点検や改築の仕事はどんどん増えていく。安全対策に気を使いながらマネジメントをしていく。国と自治体と企業で重層的な対策を進めていくのが大事」
[テレ朝NEWS] https://news.tv-asahi.co.jp
緊急点検中…マンホールに転落 作業員4人死亡 高温で硫化水素の濃度が上昇か【報道ステーション】(2025年8月4日)
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